内燃機の効率を徹底的に高めるSKYACTIVガソリン&ディーゼルエンジンや、オリジナリティ溢れる世界観と美意識を追求する魂動デザイン、人馬一体をさらに進化させるSKYACTIV-Vehicle Architecture。MAZDA3はマツダ独自の哲学に則って開発され、その信念はメカニズムにも貫かれ磨き上げられている。
REPORT●安藤 眞(ANDO Makoto)
図版解説●安藤 眞(ANDO Makoto)/編集部
骨盤の角度に注目し自然な姿勢で座れるシート
シート前部のチルト機構で快適性と操作性を改善
色の差を感じやすい白色光の公差を抑え統一感を追求
使いやすさが高められたセンターコンソール
操作フィーリングにもこだわる
視覚的ノイズを徹底的に排除してデザインの完成度を高める
美しいデザインを構築する視覚的ノイズ低減のため、キーシリンダーの鍵穴もドアノブの裏側に巧妙に隠されている。
デザインの統一感と視認性を融合させる
“人馬一体のHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)”の旗印のもと、UI(ユーザーインターフェース)の規則性をつくり込むことが、マツダ3でのミッションとなった。ここでの成果が、ブランド表現としてこれからのマツダ車に織り込まれていく。狙いとしては、自然に情報を受け取ることができ、自然に操作できる軸感を仕立てること。3連のメーターパネルでは、エンジニアは視認性の観点からの遠方設置を希望し、デザイナーは象徴性の観点から近くへの設置を望むが、左右のメーターをドライバーに正対させ、幅を前モデルのアクセラから60㎜拡大することで遠方であっても見やすく象徴性を感じやすい設定とした。液晶のスピードメーターは左右の物理メーターとの違和感のなさに配慮しながら、メカ感を表現できるものとするつくり込みを実施。ワイド化されたセンタークラスター上部のモニターでは横方向に広がっていた選択肢を縦方向に統一。前進感のある操作としているが、単にスタティックな検討だけでなく、操作感、動き、インスタラクションの観点からも検討がなされた。階層が進む際にも選択時に奥から表示が出てくるようなイメージを実現。HMIで使われている文字・数字をすべて同じフォントに統一している。(REPORT●松永大演)
1310MPa級高張力鋼板を骨格部材として世界初採用
適材適所に施された振動エネルギーの低減策
入力の伝達経路の各部を環状骨格化
新たな発想で開発された減衰節
内装の吸音性能を向上し室内の反射音を効果的に吸収する
設置位置の変更でパワフルな音を実現
各部の開口部面積低減で音の透過を抑制
空気の流れを阻害せず音を低減させる構造
より静かな空間の構築と鮮明に音を届ける工夫
意のままに走れる操縦性を求めた足まわり
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マツダが追求する「意のままのコントロール性」をより精密に、自然に楽しめる操縦安定性の実現のため、フロントのマクファーソンストラット式を継承・進化させつつ、リヤには新開発のトーションビーム式を採用した。
俊敏に的確に反応するサスペンション
新工法を採用した高性能トーションビー
リヤのトーションビームには、一般的な単純なO形状に成形されたパイプ(上)から、新工法(下)によって中央と外側でビーム径を変えた新構造を採用。操作に対する応答性向上に効果的な、タイヤ取付部の剛性が効率良く高められている。
応答性を高めるアーム角の拡大
ドライバーの感覚にマッチする制動
人間工学に基づいて操作性を向上
各部が時間軸で相互に連携し、路面入力を滑らかに伝達する
搭載エンジンは3タイプ4種
MAZDA3に搭載されるエンジンは合計4種類。1.5ℓと2.0ℓガソリンのSKYACTIV-G、ディーゼルは1.8ℓのSKYACTIV-D1.8。遅れて登場する、新たな燃焼方式を採用した新世代ガソリンエンジンであるSKYACTIV-Xに関しては4ページ〜の試乗記が最新情報となる。
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■SKYACTIV-D 1.8
エンジン型式:S8-DPTS
排気量(㏄):1756
種類・気筒数:直列4気筒ディーゼルターボ
弁機構:DOHC16バルブ
ボア×ストローク(㎜):79.0×89.6
圧縮比:14.8
最高出力(kW[㎰]/rpm):85[116]/4000
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):270[27.5]/1600-2600
使用燃料:軽油
燃料タンク容量(ℓ[2WD/4WD]):51/48
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■SKYACTIV-G 2.0
エンジン型式:PE-VPS
排気量(㏄):1997
種類・気筒数:直列4気筒
弁機構:DOHC16バルブ
ボア×ストローク(㎜):83.5×91.2
圧縮比:13.0
最高出力(kW[㎰]/rpm):115[156]/6000
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):199[20.3]/4000
使用燃料:レギュラー
燃料タンク容量(ℓ):51
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■SKYACTIV-G 1.5
エンジン型式:P5-VPS
排気量(㏄):1496
種類・気筒数:直列4気筒
弁機構:DOHC16バルブ
ボア×ストローク(㎜):74.5×85.8
圧縮比:13.0
最高出力(kW[㎰]/rpm):82[111]/6000
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):146[14.9]/3500
使用燃料:レギュラー
燃料タンク容量(ℓ[2WD/4WD]):51/48
急速多段燃焼で静音・低燃費に
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独自のディーゼル静音技術を搭載
ドライバーの眠気や脇見を検知する「ドライバー・モニタリング」
前側方接近車両検知(FCTA)
クルージング&トラフィックサポート(CTS)
理想的な作動軌跡を実現
さらに進化して安全になったG-ベクタリングコントロールプラス