レクサスのスポーツクーペ、RC Fのフロントバンパーの内側には、東レ製のカーボンのシートが貼ってある。もちろん、軽量化が目的だ。
ハイパフォーマンスカーにCFRP(炭素繊維強化樹脂)、いわゆるカーボン素材を使うのは、軽量化と剛性アップ、そしてCFRPならでは外観で高性能を表したいときだ。
しかし、人とくるまのテクノロジー展2019横浜の東レブースに展示してあったのは、通常まったく人の眼に触れないフロントバンパーの内側にカーボンを貼ったものだった。
レクサスRCのフロントバンパーリンフォースメントの素材はアルミ合金。スチールに比べて軽量なのがアルミの特徴だ。
RCよりさらにハイパフォーマンスなRC Fのバンパーでは、バンパーリンフォースメント本体はアルミ合金だが、内側(エンジンルーム側)に1mm厚のカーボンのシートが貼ってある。通常、前方からの衝撃受ける外側より内側の方が1.5倍ほどの板厚が必要になるところを、このハイブリッドバンパーリンフォースでは、1mm厚のカーボンシートを貼ることで逆に内側のアルミの板厚を下げることができたという。もちろん、その分軽量化できたというわけだ。