話題沸騰のトヨタの新型スープラ。マグナが生産しているのは既報のとおり。そのバックドアがマグナのブースに展示されていた。
マグナの樹脂製バックドアはすでに何台も生産の実績がある製品。しかし今回の新型スープラのような巨大なリヤガラスを備えるものは同社としても初めての試みだった。さらにBMW・Z4との姉妹車ということもあり、BMWからの要望も非常に強く、多くの工夫が凝らされることとなった。
樹脂製ということで剛性には大いに気が払われた。リヤガラスをぐるりと取り囲む環状フレーム(レインフォース)を作成し、その裏側に内張りを、後部表側にボディパネルを、そして上部にはガラスを載せて接着する構造としている。環状フレームと内張り、ボディパネルはすべて樹脂製だ。
環状フレームは前端のヒンジを受けることもあり、とにかく頑丈に作らなければならない。そこで、角丸形状のポリウレタン製パイプをメイン材にし、次にガラス長繊維を45度/マイナス45度/0度と3回巻き、その上から樹脂で固めるという構造にした。出来上がりは金属製に比肩する剛性で、もちろん鋼製に対して10%の軽量化を果たしている。