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メルセデス・ベンツCクラスのメカニズムを徹底解説!


Dセグメントのベンチマーク「Cクラス」。そこに盛り込まれる技術とシステムは世界最先端だ。喫緊の課題である環境問題については48Vシステムを採用、ドライバーに我慢を強いることのないパワートレインとした。排気量を下げながらパフォーマンスを高めたディーゼルもトピックだ。運転支援技術の充実ぶりも目覚ましい。ドライバーの負担軽減に大きく寄与するシステムである。常に追われる立場ながら、その都度ライバルを振り払い、最先端を行く新型Cクラスの技術を紹介しよう。




TEXTZ●安藤 眞 (ANDO Makoto)

新型Cクラスのボディ部材構成

左はセダン、下はステーションワゴンの図版で、ともにW205デビューの際の資料だが、2018年7月の改良後のCクラスでも基本は同一。セダンの紺/ステーションワゴンの紫は同じ部材で、ホットスタンプで加工する超高張力鋼板、セダンの薄紺/ステーションワゴンの薄紫が超高張力鋼板である。アルミ合金はキャスト/引き抜き/板材を適材適所で使い分けていて、とくに前後サスペンションマウントにキャストアルミを用いることで軽量化と高剛性を両立させている。これらの構造により、セダンでは先代比で70㎏、ステーションワゴンでは75㎏の軽量化を実現した。

パッケージング

ステーションワゴンのほうが全長が長く、リヤオーバーハングの数値からその差が見て取れる。ルーフラインの違いから、わずかだが前席/後席ともにSWのほうがヘッドクリアランスも有利だ。(図版は英国仕様の数字)

新形状のバンパー

写真はAMGモデル。フロントバンパー側部ホイールアーチ前が抜けている形状となっていて、ホイールまわりに発生しがちな乱流を整える役目を果たしている。

AMGラインのホイール

裏側から見たところ。リム内側の最外周に一段低い溝が設けられていて、これがブレーキダストのホイール表面付着抑制に効いているという。確かに効果はあるようだ。

M264

C180は1.6ℓなのにC200が1.5ℓ?――という状況がターボ全盛の昨今らしい。 48VのBSGと過給機を併用し、トルク特性を向上させることで高いドライバビリティを創出した。一般的なセルスターターを備えないのも特長。

排気量:1497㏄


内径×行程:80.4㎜×73.7㎜


圧縮比:10.5


最高出力:184㎰(135kW)/5800-6100rpm


最大トルク:280Nm/3000-4000rpm
〈BSG〉メインプーリーの動力でACコンプレッサーとオルタネーターが回転するのが通常のクルマ。48VシステムではBSGがメインプーリーを駆動させられる。

〈48Vバッテリー〉エンジンルームの左側カバーを開けるとリチウムイオン式二次電池一式が現れる。エンジン始動も担うため、万一の電欠の際に外部から12V電源を接続する端子を備える。

カムトロニック

カムシャフトが二重構造になっていて、実働する外筒を左右にスライドさせることでカムロブを使い分ける。切り替えに用いるのは中央に備わるアクチュエーターで、1/2番気筒、および3/4番気筒をそれぞれスライドさせる。

コニックシェイプ

シリンダーを円筒ではなく、ごくわずかにテーパーした円錐形状にする処理。燃焼圧を受け止めるために高い密閉性が求められる上部は狭く、フリクションを低減したい下部は広くした。ホーニング加工で処理してある。

BSGのテンショナー

BSG直下にあるふたつのテンショナープーリーを振り子状にスイングする仕組み。BSGがメインプーリーを回転させる時/回転させられる時ではベルトのテンション方向が異なるため、効率良くベルトを引っ張れるようにする。

M274

C180に搭載。水冷式インタークーラーで吸気経路を短縮しターボラグを縮小する。ターボチャージャーはシングルスクロール式。カムトロニックを用いて軽負荷時の高効率化と高負荷時の出力特性を両立させる。

エンジン形式:直列4気筒ガソリンターボ


排気量:1595㏄


内径×行程:83.0㎜×73.7㎜


圧縮比:10.3


最高出力:156㎰(115kW)/5300rpm


最大トルク:250Nm/1200-4000rpm

OM654

C220dに搭載。モジュラー設計によりガソリンエンジンとの共通化が図られた。シリンダーブロックがアルミ合金製に代わり、ピストン冠面も浅皿型に変更されている。これにより燃焼特性を良化し、PM発生を抑制した。

エンジン形式:直列4気筒ディーゼルターボ


排気量:1949㏄


内径×行程:82.0㎜×92.3㎜


圧縮比:15.5


最高出力:194㎰(143kW)/3800rpm


最大トルク:400Nm/1600-2800rpm

M276

C43に搭載。溶射ライナー「ナノスライド」を用いることで冷却損失と摩擦損失の低減、軽量化を満足させる。「43」には367㎰/390㎰/401㎰仕様があり、C43には390㎰仕様が用いられる。

エンジン形式:V型6気筒ガソリンターボ


排気量:2996㏄


内径×行程:88.0㎜×82.1㎜


圧縮比:10.5


最高出力:390㎰(287kW)/6100rpm


最大トルク:520Nm/2500-5000rpm

M177

C63に搭載。AMG GTに搭載されるM178と近縁設計で、こちらはウェットサンプ式。元となるのはA45などに搭載される直4・M133型。Vバンク内排気とし、2基のターボチャージャーをバンク内に収める。

エンジン形式:V型8気筒ガソリンターボ


排気量:3982㏄


内径×行程:83.0㎜×92.0㎜


圧縮比:10.5


最高出力:510㎰(375kW)/5500-6250rpm


最大トルク:700Nm/2000-4500rpm

9Gトロニック

内製を貫くダイムラーの遊星ギヤ式ステップATの最新世代。先代の7Gトロニックを用いて多段化、高速域でのエンジン回転数低減に努める設計とした。

フロント

左フロントサスを後方から。ロワリンクのうち、後側はダンパーユニットとスタビライザーリンクのピボットを備える。ステアリングタイロッドは前引き型。
左フロントサスを前方から。アッパー側は円弧形状のアームでハイマウント構造、上に伸びるナックルアームと接続する。タイロッドは見事にまっすぐな形状。


リアー

左リヤサスを後方から。ダンパーの後方内側には緩衝装置が備わる。右図版ではコイルバネが描かれているが、写真はエアスプリング(蛇腹で覆われた部分)。
左リヤサスを下方前側から。頑丈なアルミ製のナックルを各方面から支える。樹脂製のカバーを備える2本がロワリンク。その上方にトーコントロールリンクが備わる。


フロントセクション

右が車両前方。パワーステアリングはラックアシスト式。鋼製のサブフレームがアルミ合金製のリンク類をマウントする。トランスミッションのバルブボディユニットは樹脂製パンで覆われている。ATフルードクーラーも装備。

リヤセクション

中央に見えるのがリヤデファレンシャル。リヤサスペンションのアーム類をはじめ、樹脂性プレートによって床下の整流が図られているのが見て取れる。リヤサイレンサーは左右の2本出し構造。(写真はステーションワゴン)

ヘッドライトユニット

マルチビームLEDヘッドランプの構造。84の光源をコントロールすることで前方照射エリアを極限まで拡大、夜間の走行安全性を高めることに寄与する。(画像はEクラスのもの)

ミリ波レーダー

インテリジェントドライブのキーデバイスのひとつ。フロントグリル中央裏に備わる77GHz帯のミリ波レーダーによって中長距離の前方物体を測距する。(画像はCLKのもの)

Cクラスの測距用デバイス

前後の中長距離測距にミリ波レーダーを、近距離の前後左右には4つの超音波センサーを、前方物体検知と認識のためにステレオカメラを備える。(画像はW205発表当時のもの)


モーターファン別冊 インポートシリーズ Vol.68 メルセデス・ベンツ Cクラスのすべて

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