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スバルの証「六連星エンブレム」の系譜


スバルと言えば思い浮かぶのが、フロントグリルに輝く六連星エンブレム。このエンブレムは、過去何度かのモデルチェンジを経て今のデザインに繋がっている。ここでは、そんな六連星エンブレムの変遷を、当時の名車とともに振り返ってみよう。

スバル360とともに誕生した六連星エンブレム

 スバル(当時は富士重工業)初の量産乗用車といえば、言わずと知れたスバル360。そのフロントに輝いていたのが、初代の六連星グリルだ。地球から見えるプレアデス星団の配置を模してリングの周囲に星々を配した基本デザインはその後も長く受け継がれることになる。

最初の六連星エンブレム。リングは真円に近く、星の輝き具合は大きい。
日本のモータリゼーションの先頭を走ったスバル360。12年間に渡って生産される大ヒット車となった。


リングの中に色が付く

 六連星エンブレムの基本デザインは変わらないが、リングの中に赤や青、クルマによっては緑などの色が入り、より六連星が強調されるように。

1966年発売のスバル1000には赤色のエンブレムを装着。
富士重工業(当時)初の量産純小型車であるスバル1000。当時ではまだ珍しいFFを採用し、広い室内を実現。そしてエンジンは1.0Lの水平対向エンジンを採用。今日に至るスバル乗用車の雛形とも言える存在。


1971年発売のレオーネには今も馴染みのある青色エンブレムを装着。
富士重工業の主力量販車であったレオーネ。デビュー当初はクーペボディにFFという組み合わせのみだったが、その後セダンボディ、そして4WDが追加される。


六連星を結ぶ支えがなくなる

 80年台半ばにはマイナーチェンジ(?)を受け、これまで星々を繋いでいた支えがなくなった。強度などの問題をクリアした結果なのかは不明だが、スッキリとしたデザインに変わる。

支えがなくなり、星々は黒地のベース部分で繋がるようになった。シンプルではあるが、「煌めき」度合いは小さくなった!?
1986年のレックスにこのエンブレムが。レックスは1972年から1992年まで生産された軽自動車で、このモデルは最終の三代目に当たる。当時のATはなんと2速!


30年目の大変更! 六連星の配置も変わった新デザインへと進化!

 六連星エンブレム始まって以来の大変化がこちら。1958年の登場以来、基本デザインに変更無く続いてきたが、ここで完全ブランニューのエンブレムに変わった。この基本デザインが今に続いている。

六連星エンブレム初のフルモデルチェンジ!? 左上に大きな星を、右下に小さな五つの星を並べた今に続く新デザイン。
1988年のジャスティなどから、この新エンブレムに。ジャスティは現在で言えばBセグクラスにあたる小型ハッチバック。1984年から1994年まで販売された。写真は1988年登場の後期仕様。


そして現在へ

 2017年4月に、車名を富士重工業から変更したスバル。現在の六連星エンブレムは、2001年の後期BE/BHレガシィから採用されたもの。過去数度の変遷を経てたどり着いたこのエンブレム。これからも変更を受けることはあるだろうが、いずれにせよスバルの象徴として輝き続けるはずだ。

現在も使われる、横に並んだ星が繋がったデザイン。
この新エンブレムが初めて採用されたのが、後期BE/BHレガシィ。最後の5ナンバーボディのレガシィでもある。


オマケ:スバルの社章の変遷

 ここではエンブレムではなく、富士重工業〜スバルの社章の変遷にも触れてみよう。創業以来、富士重工業の社章は、富士の「フ」をモチーフにしたデザインで、これが長く続く。そして、2003年に、六連星デザインの社章にモデルチェンジ。2017年には社名の「スバル」への変更も伴い、青地にシルバーのエンブレムと同じ色つきのデザインに変わっている。意外と六連星の採用は遅かったのだ。

創業当初から使われた「フ」デザインの社章。
2003年に六連星デザインの社章に。ただし銀一色。


2017年の社名変更にあわせてエンブレムと同色の社章に切り替わる。


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