川崎重工が開発した「燃料電池車用高圧水素減圧弁」が、モノづくり日本会議/日刊工業新聞社主催の2018年"超"モノづくり部品大賞において、モビリティ関連部品賞を受賞した。
"超"モノづくり部品大賞は、その年に開発、製品化した製品の中から日本のモノづくりの競争力向上を支援するため、産業・社会の発展に貢献する「縁の下の力持ち」的存在の部品・部材を表彰する制度です。
「燃料電池車用高圧水素減圧弁」は、燃料電池車に搭載している水素タンクから供給される約700気圧の高圧水素ガスを、燃料電池スタック(水素と酸素の化学反応を利用して発電する装置)で使用可能な圧力近くまで減圧するためのバルブ。川崎重工が長年に亘る油圧機器の開発・製造で培ってきた流体制御技術をベースに、高精度なガスコントロール技術による効率的な減圧と発電時の水素ガス圧力の安定を図り、燃料電池車の航続距離の伸長や、20年相当の耐久性試験をクリアする高信頼性、省スペース化を実現している。
この「燃料電池車用高圧水素減圧弁」は、ダイムラー社の子会社であるニューセルシス社と共同開発したもので、ダイムラー社のメルセデス・ベンツ"GLC- F-CELL"に搭載される。