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クルマだけじゃない、ここにもアルカンターラ(Alcantara)。CEO来日で聞いたアルカンターラのいま


自動車の高級内装材として確固たる地位を築いているアルカンターラ。そのCEOが来日。11月19日に「Alcantaraメディア懇親会」が開催された。

 アルカンターラは、いうまでもなく、自動車の高級内装材として有名だ。アルカンターラは、東レの岡本三宜博士が1970年に開発した独自の超極細繊維生産技術をベースにしている、いわゆる人工皮革素材だ。メード・イン・イタリアのブランドが「アルカンターラ」で、メード・イン・ジャパンのブランドが「ウルトラスエード」ということになる。40年を超える歴史のなかで、それぞれのブランドがその基盤となる技術に独自の開発を加えて、それぞれのアイデンティティを形成してきたわけだ。

「ウルトラスエードとアルカンターラ」で拡大する高級人工皮革市場を押さえる東レ
レクサスLCの内装にもアルカンターラが使われている。

こちらはベントレー・ベンテイガのパイクスピークリミテッドエディションの内装。これもアルカンターラだ。

 今回、ボラーニョCEOが強調していたのも「Made in Italy」(イタリア製)であることのブランド価値だった。ハイテクな生産プロセスとプロの職人によるクラフトマンシップが融合したMadde in Italy、それたアルカンターラの強みである。実際に、アルカンターラのブランド価値、知名度は非常に高く、とくにアメリカとアジアではその価値が高く評価されている。

 もちろん、生産は100%イタリア。事業本社はミラノに、生産工場と研究開発拠点はテルミに置いている。業績も順調で2008年(リーマンショック前)の純売上高が8240万ユーロから2017年は1億9700万ユーロ(約256億円)へ成長と遂げている。また、2018年3月には、生産能力を大幅に高めるための事業方針を発表している。それによると、今後5年間の投資計画は約3億ユーロ(約390億円)で、アルカンターラ社の生産能力はほぼ倍増する。

アルカンターラ素材にスワロフスキーを施した「Slake」ブレスレット

イタリアと日本のコラボレーションによって生まれた、アルカンターラを全面的に使用したアディダスのアイコニックスニーカー『ガゼル』

アルカンターラとマイクロソフトのパートナーシップで誕生した「Surface Pro」

セルジオ・ロッシとのコラボによるアルカンターラのシャイニーブーツ

 自動車関係者にとってアルカンターラは、「自動車高級内装材」「高級人工皮革素材」だが、ファッションやその他の産業にとっても、魅力的な素材だとボラーニョCEOは言う。イタリアにはテキスタイル業界における最大級の研究所を構え、生産過程の最終段階ではアルカンターラの素材にテーラード加工を施すイタリア地元の中小企業と連携を図っているという。世界のトップデザイナーとの良好な関係もアルカンターラの強みである。




 会場には、クルマ以外でアルカンターラを使った製品が並べられていた。

アンドレア・ボラーニョCEO イタリアのジェノバ大学で化学工学の学位を取得した後、ミラノのボッコーニ大学で経学修士号を取得。キャリアの初期には、ピレリ、ヒモントなどの企業に在籍。1990年に東レ傘下のイタリア企業、アルカンターラ社に入社。2004年にアルカンターラ社のマネージングディレクターに就任。06年からは会長を務め、07年には東レのシニアディレクターも兼任。伊日財団の副会長も務める。

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