今年のフランクフルト・モーターショーでついにベールを脱いだBMW X7。これまでX5でラグジュアリーSUVセグメントを切り拓いてきたBMWだが、その後、ライバルブランドがより速く、より大きく、よりラグジュアリーなモデルを続々と発表するなか沈黙を保ってきた。
そもそもがSUVと呼ばずにSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼んだり、クーペライクなクロスオーバーSUVとして、SAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)のX6を出したりと巷のSUVとは一線を画してきたが、ここにきて満を持してフルサイズ・ラグジュアリーSUVのX7を出してきた。
サイズ、業界の立ち位置ともに永遠のライバルとなることが約束されたメルセデス・ベンツGLSといろいろ比較してみよう。X7は当然日本仕様の詳細が未定なので欧州仕様となるが、GLSは日本仕様となる。比較グレードはガソリン車のハイエンドで揃えた。
まずは寸法から見てみよう
BMW X7 xDrive50i(欧州仕様)
全長×全幅×全高=5151×2000×1805mm
ホイールベース=3105mm
車両重量(DIN)=2460kg
メルセデス・ベンツGLS 550 4マティック スポーツ(日本仕様)
全長×全幅×全高=5140×1980×1850mm
ホイールベース=3075mm
車両重量=2560kg
X7はGLSと較べて、11mm長く、20mm幅広く、45mm低い。絶妙に少し大きいイメージだ。全幅2mクラスになると、もはや、ちょっと大きいとか小さいとかは関係ないかもしれないが……。ホイールベースも30mm長いが、これが最小回転半径にどの程度影響するか、日本仕様の数値発表を待ちたい。
つづいてエンジンスペック
BMW X7 xDrive50i(欧州仕様)
エンジン 4395ccV型8気筒ターボ(最高出力:462ps(340kW)/5250-6000rpm 最大トルク:650Nm/1500-4750rpm)
トランスミッション 8速AT
メルセデス・ベンツGLS 550 4マティック スポーツ(日本仕様)
エンジン 4663ccV型8気筒ターボ(最高出力:455ps(335kW)/5250-5500rpm 最大トルク:700Nm/1800-3500rpm)
トランスミッション 9速AT
X7が4.4ℓ、GLSが4.7ℓのV8ターボを搭載する。今どきあまり見られない大排気量エンジンの怒濤の最高出力は排気量の小さいX7が7ps上回る一方で、GLSが最大トルクで50Nm上回ってみせた。エンジンの数値は似たようなものだが、組み合わされるトランスミッションはGLSが1速多い9Gトロニックなので加速、燃費ともにやや有利になるかも? X7の上陸は2019年夏が予定されている。早く日本の道路で実際に試してみたいところだ。