
元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(56)が9日、カンテレの情報番組「旬感LIVE とれたてっ!」(月~金曜午後1時50分)に出演。自民党の鶴保庸介・参院予算委員長(58)が「運のいいことに能登で地震があった」と発言したことについて言及した。
鶴保氏は8日、和歌山市で行われた参院選(20日投開票)和歌山選挙区に立候補している同党候補者の会合であいさつした際、政府が進める「2拠点地域居住」の取り組みに言及する中で「運のいいことに能登で地震があったでしょう」と発言。「金沢にいても輪島の住民票が取れるようになった」「やればできるじゃないか、という話をした」などと述べた。深夜になって発言を撤回し、陳謝する内容のコメントを発表。9日午前に記者会見し、「被災地に配慮が足りなかった」などと改めて謝罪した。辞職や離党は否定した。
ゲストコメンテーターの北斗晶や小田井涼平から、発言や謝罪会見の姿勢に疑問の声も上がる中、橋下氏は「選挙の応援演説で出た発言ですよね。応援演説で政策の手柄のアピールでやった」と2拠点地域居住を訴えたいがために出てしまった失言だと主張。自身も政治家として選挙に携わった経験を元に、「不適切発言であることは間違いないですけど、僕は本当に謝って。謝り方が悪いというのはその通りなんでしょうけど、ちゃんと謝って撤回したんであれば、辞任とか辞めるという話ではない。選挙で気持ちが高ぶってしまってたという、言い訳にはならないがそういう状況だった」との見解を示した。
番組MCの橋本和花子アナウンサーから「国会議員の失言ってたびたびあるじゃないですか。どうして起きてしまうんですかね」と疑問を投げかけると、橋下氏は「人前でしゃべるときに票をもらわなければいけない。自分の手柄をとにかくアピールする。票をもらうために、笑いを取りにいこうとする。笑いのプロじゃないのにやろうするからおかしくなる。手柄を取りにいくっていうのが政治家は強過ぎる」と指摘。「これは不適切発言であることは間違いない。皆さんが言うように、謝り方が悪いというなら、もうちょっと真摯(しんし)に謝った方が良いんじゃないですかね」と苦言を呈した。