東京オートサロンで独創的なカスタマイズカーを毎年発表している日本自動車大学校(NATS)。同校カスタマイズ科の授業の一環であり卒業制作の一環として、毎年複数のグループがそれぞれのイメージでクルマをカスタマイズし、同校ブースで展示・発表している。その実力は、数々の賞を受賞するほどで、業界関係者はもちろん一般のユーザーからの注目度も高い。
そんなNATSカスタマイズ科は、2019年1月11日~13日に開催される『東京オートサロン2019』に向けてすでに7グループが新作の制作に着手している。そのなかのグループのひとつが選んだのが、新型スズキ・ジムニーシエラだ。
近年、東京オートサロンにも多くの自動車系専門学校や大学校の学生が製作したカスタマイズカーの出展があるなか、その多くは中古車がベース車両となっているが、彼らはあえて新型ジムニーシエラを選択したというのだ。
さっそく千葉県成田市のNATSに伺って制作の模様を取材した。
「ジムニーシエラに関しては、制作イメージのCGが完成し、作業のためのパーツが届くのを待っている状況です。
トレーラーについては、ジムニーが牽引するという設定で、これがキャンピングカーになるのか、オートバイなどを載せるキャリアカーになるのかといったことは、これから学生たちとアイディアを出し合って決めていく予定です。
1本のパイプをカットしたり曲げたり溶接するなどして、何もないところから制作をしています。
1グループでほぼ2台分のプロジェクトとなります」と髙山科長。
「このグループは、もともと彼らに四駆のピックアップを作りたいという思いがあり、その総意で制作を進めています。
ジムニーシエラについては、現在はイメージスケッチのCGが完成し、実車が届き、(寸法などの)実車確認し、オフロードのシチュエーションで走行性能を確認している段階です。
タイヤとホイールをできるだけ大きなものにしたいと考えています。タイヤは外径35インチのサイズを履きたいのですが、どうしてもインナーフェンダーとの干渉の問題があったりと、機能とデザインとの両立を考えると難しい問題をどうするのかを考える必要がありますね。
スケジュールもすでに押してしまっているので、時間が意外とないなかで学生たちには頑張ってもらいたいですね」とは、制作指導にあたる池田章太郎先生だ。