アストンマーティンほどの高級車ブランドなら、アメリカ市場や近年躍進している中国市場、あるいは潤沢なオイルマネーを持つ中東あたりが得意先なのでは? と思いがちだ。しかし、聞けば日本を非常に重視していると言う。その理由とは?
PHOTO◎市健治(Kenji Ichi)
普段はシンガポールのアストンマーティン・アジアパシフィックオフィスで業務を遂行しているニールセン氏。だが、いつも日本への渡航を楽しみにしているという。はたして日本のどこが気に入っているのでしょうか?
ニールセン「国民の気質とか、待ちがきれいとか、食べ物が美味しいとか理由は色々ですね。特に「オモテナシ」とかそういう文化は学んでいるところです。もちろん日本市場が有望ということもあります」
たしかに日本・青山にはロンドンに次いで二番目にアストンマーティン・ラウンジを出店するなど力を入れている。
ニールセン「そう、ロンドンのラウンジはとても狭いのですが、青山はその10倍は広いですね。ここではアストンマーティンの歴史や哲学を知ってもらうには、いい場所です」
アストンマーティンは2015年の100周年を記念して、セカンドセンチュリープランという長期計画を発表した。7年間で7モデルを発表し、以降それをフルモデルチェンジして繰り返していくという計画だ。それに基づき、DB11、ヴァンテージ、そして先日発表したDBSスーパーレッジェーラなど毎年ニューモデルを発表している。そんな中、日本市場、ひいては大洋州市場での展望をどのように見ているのだろうか。
ニールセン「現在のラインナップは前の世代よりも、よりアグレッシブに、よりスポーティになっていますから、さらに魅力を増したと思っています。中国市場ももちろん売れていくことが期待できますが、日本はそれ以上に伸びシロがあると思っています」
今回発表されたDBSスーパーレッジェーラだが、次に来るのはアストンマーティン初となるSUV、DBXである。さらにその後にはラグジュアリーサルーンのラゴンダも控えていますね?
ニールセン「ラゴンダはまだ見ていませんが、DBXは5名が快適に乗れる広さを持っていますよ。このセグメントは利便性がとても大事です。実はこのコンセプトの決定には日本も深い関わりがあって、日本市場の声を採用した結果なんです。日本はそもそもポテンシャルの高い市場というのもあって、われわれは早くから人や施設に投資をしてきましたが、最近ではUKからの意向を押しつけるだけではなく、実際に日本からの評判をフィードバックして、次のモデルやマーケティングにいかしているんです」
日本市場へのアストンマーティンの期待が感じられる話だったが、次の100年に向けてアストンマーティンの取り組みから特に日本のスーパーファンは目が離せそうにない。