ドゥカティ ムルティストラーダ1200エンデューロが、モーターサイクル/自動車/インフラ間における初のC-V2X直接通信相互運用デモンストレーションを実施する。車両間通信は、レーダーと並んで、“ドゥカティ・セーフティ・ロードマップ2025” 戦略的プロジェクトの重要な要素の一つである。
今回、ドゥカティは、アウディとともに、ヨーロッパ初となるモーターサイクルと車両間の新しいV2(車・車間/路・車間通信)通信システムのデモンストレーションに参加。新しい安全システムとテクノロジーを開発するために、“ドゥカティ・セーフティ・ロードマップ2025”と呼ばれる戦略的なプロジェクトを策定している。この戦略の最初のステップは、ABSコーナーリングをドゥカティの全ラインナップに拡大し、フロントおよびリヤ・レーダーを搭載したモーターサイクルを2020年に市場に導入することである。
さらに、ドゥカティは、さまざまな業界のリーダーとともに、中長期的にモーターサイクルに搭載する予定の新しいテクノロジーを開発していく。
これらのテクノロジーの一つはC-V2X(セルラーV2X)と呼ばれ、自動車、モーターサイクル、歩行者、自転車などの道路ユーザーとインフラ間を結ぶ無線通信システム。C-V2Xテクノロジーは、車車間およびその周辺設備との直接通信機能を備えた車載アプリケーションを実現する5G(第5世代移動通信システム)への移行に向けた重要なステップとなる。
このデモンストレーションには、Qualcomm®9150 C-V2Xチップセット*によるC-V2Xテクノロジーを搭載したアウディQ7、アウディA4、ドゥカティ ムルティストラーダ1200エンデューロが参加した。
今回の事例では、モーターサイクルと車両間で起こり得る一般的な状況および路上における安全性を向上させるために、C-V2Xテクノロジーをどのように活用できるのかを示すものだ。このデモンストレーションには、C-V2Xテクノロジーを搭載した車両が、分岐路から隣接する道路へと合流する際に、優先道路を走行するモーターサイクルとの衝突を避けるための「交差衝突警告」、および車両が左折(日本の場合は右折)する際に、反対車線を直進してくるモーターサイクルとの衝突を避けるための「交差点横断衝突警告」が含まれています。デモンストレーションでは、車両の前方を走行するモーターサイクルの急ブレーキを警告するテストも実施された。
「今回の実験は、最先端のテクノロジーによって未来のモーターサイクル・ユーザーの安全性を大幅に高めるユースケースの完璧なデモンストレーションとなりました」
「C-V2X通信は、“ドゥカティ・セーフティ・ロードマップ2025”の主要なプロジェクトの一つとなっています」とドゥカティ・モーターホールディング・ビークル・イノベーション・マネージャーのピエルルイージ・ザンピエリは述べている。
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今回のデモンストレーションは、アウディ、ドゥカティ、エリクソン(NASDAQ:ERIC)、SWARCO、カイザースラウテルン工科大学、クアルコムCDMAテクノロジーズGmbHが参加するConVeX(Connected Vehicle to Everything)プロジェクトが実施した最初の実証実験である。
* Qualcomm 9150 C-V2Xチップセットは、クアルコムテクノロジーズ社および/またはその子会社の製品。Qualcommは、米国および他の国々におけるクアルコム社の登録商標。