ミニバンというと室内空間や燃費が重要視される一方で、走行性能は割り切っていると思っていないだろうか? そんな考えを打破すべく、トヨタ、日産、ホンダから走りの楽しさもアピールするスポーツミニバンが用意されている。果たして、それらは見かけだけなのか? それとも……。
アグレッシブな外装に、スタイリッシュな内装
▪️トヨタ・ヴォクシーZS“GR SPORT”(325万7280円)
▪️日産・セレナNISMO(341万9280円)
▪️ホンダ・ステップワゴンModuloX Honda SENSING(341万9280円)
各車ともベース車と比べて、見た目の迫力が増している。ただし、エアロパーツは単純にドレスアップが目的ではなく、空気の流れも考慮して開発されており、走行中の挙動変化を抑えてハンドリングの向上にひと役買っている。またインテリアも専用仕立てで、いずれもブラックを基調にステアリングやシフトノブにアルカンターラやディンプル加工が施されたレザーを加えることでドライバーのスポーツマインドを刺激している。
エンジンの性能に違いはあるの?
▪️トヨタ・ヴォクシーZS“GR SPORT”
直列4気筒DOHC
総排気量:1986cc
最高出力:112kW[152ps]/6100rpm
最大トルク:193Nm[19.7kgm]/3800rpm
▪️日産・セレナNISMO
直列4気筒DOHC+モーター
総排気量:1997cc
エンジン最高出力:110kW[150ps]/6000rpm
エンジン最大トルク:200Nm[20.4kgm]/4400rpm
モーター最高出力:1.9kW[2.6ps]
モーター最大トルク:48Nm[4.9kgm]
▪️ホンダ・ステップワゴンModuloX Honda SENSING
直列4気筒DOHCターボ
総排気量:1496cc
最高出力:110kW[150ps]/5500rpm
最大トルク:203Nm[20.7kgm]/1600-5000rpm
スポーツミニバンとはいえ、エンジンとトランスミッションはベース車と性能的に違いはない。ただし、「セレナNISMO」については専用チューニングのコンピューターが搭載されている。さらに、「ヴォクシー」と「セレナ」ではステアリング制御が専用のものへ変更されており、よりシャープなハンドリングを味わえるようになっている。
各車の強化ポイントをチェック‼︎
▪️トヨタ・ヴォクシーZS“GR SPORT”
▪️日産・セレナNISMO
▪️ホンダ・ステップワゴンModuloX Honda SENSING
各車とも目に見える部分以外にも手が加えられている。特に「ヴォクシー」と「セレナ」の場合、ボディの捩れを抑えるために骨格間の補強が生産段階で施されており、「ヴォクシー」は11ヶ所、「セレナ」は9ヶ所に及ぶ。もちろん、サスペンションは全車とも専用品が与えられる。見た目の迫力もさることながら、スポーツミニバンは間違いなく本格的な味付けがなされているのだ。