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褒めるところが多すぎる! 噂の新作「XMAX ABS」


TMAX530、SMAX(マジェスティS)、NMAX155/125、そして今回登場した249ccのXMAXまでも、ヤマハ系スポーツバイクの血脈はしっかりと継承されていた。


(PHOTO:山田俊輔)

ヤマハ・XMAX ABS試乗レポート第一弾はコチラ!

日本国内において250ccクラスのスクーターが新たに登場するのは、ホンダ・フォルツァSi(2013年7月発売)以来。ヤマハ車でもマグザム(2005年発売)やマジェスティ(最終型は2009年発売)からかなり時間が空いておりと、お久しぶりな印象である。




どれだけの技術の進化を体感できるか楽しみな一方で、先入観を持たぬようにと、今回はあえてメーカーのリリースには目を通さずにこの新型XMAXに乗ってみた。




第一印象は「軽い」、これに尽きる。


停車するとき、曲がるとき、押し歩くとき、従来の250ccスクーターで感じていた「よっこいしょ感」がそれほどなく、取り回しやすく疲れにくい。スロットルを開けるとエンジン回転は滑らかに上昇し、ちょっぴりスポーティな味付けで速度のノリも良い。駆動系の変速回転数は6000rpmを超えたあたりといったところで、走行中のエンジン音、排気音共に雑味はなく、ジェントルな音色に心地よさすら感じた。これらに加えて、足周りもしっかりと仕事をしているおかげで、直線もコーナリングもストレスフリー……というよりもとにかく乗りやすい。市街地のみの走行だったが不安感は一切なかった。唯一の難点は足着き性の悪さである。筆者の身長は180cm、国産モデルのスクーターならほとんどの場合で両かかとまで接地するが、このXMAXは足の裏半分程度が着く程度。なので小柄な人は片足しか着けないかもしれない。



試乗後、プレスリリースに目を通す。答え合わせである。


まずは車体周りから。

●軽量ボディを支える新設計フレームとモーターサイクルタイプのフロントフォークなどによる機敏な走行性能 (メーカーリリースより)

解説→新設計の軽量タイプのフレームの採用によって、「マジェスティ(JBK-SG20J)」と比べて9kgもの軽量化に貢献。フロントフォークは、ヤマハスクーターでは初となるトップブリッジまでフロントフォークが繋がるモーターサイクルタイプのテレスコピック型フォークを採用。これに加えてホイールも、250ccクラスのスクーターでは13インチホイールが主流な中、フロント15インチ、リヤ14インチとしている点も、安定性に大きく寄与している。








お次はエンジン。

●加速性能と環境性能を併せもった新設計"BLUE COREエンジン" (メーカーリリースより)

解説→ 今回のXMAXにはヤマハ独自のBLUE CORE思想(※)によって開発された249ccのBLUE COREエンジンを搭載。アルミ製鍛造ピストン、DiASilシリンダー、オフセットシリンダーなどの採用によって、高効率燃焼を高めると同時に、高い冷却性、摺動ロス低減も実現。クラス最高レベルの加速性能に照準を合わせているという言葉の通り、インプレッション時には従来の250ccスクーターから一つ頭の抜きん出た印象を確かに感じられた。


また、ヤマハ製スクーターでは初となる一体式鍛造クランクシャフトの採用も特筆点。これによって、プレーンベアリングによるクランク軸受けが可能とし、エンジンの軽量化、コンパクト化、摺動ロスの低減など様々なメリットも。メカノイズが少ない点も、この一体式鍛造クランクシャフトによる恩恵であると考えられる。


※"走りの楽しさ"と"燃費・環境性能"の両立を高次元で具現化するエンジン設計思想のこと。これに基づき、高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減の3点にフォーカスして開発されたエンジンをヤマハでは「BLUE COREエンジン」と呼んでいる。






今回の試乗を振り返ると長所ばかりが目立ち、筆者自身も褒めすぎでは?とやや不安になってしまったが、総合的に見るとやはりXMAXはよくできている。新設計の軽量フレームとパワフルなBLUE COREエンジンとのマッチングが良好で、プレスリリースの文言どおりの走行フィーリングをしっかりと体感できた。

長〜いスタンドが収納できるってスゴイ!

XMAXを2日間ほど乗り回したなかで、「意外とこれ便利!」と感じたのがシート下トランクだ。ヘルメット2個を収納できるほどの、大容量もさることながら、注目すべきはその形状の良さ。それほど高さのないものなら長尺物でも、どこにも干渉せずにシートを閉じるとこができるのだ。写真の撮影用スタンド(790mm)2本も問題なく収納でき、むしろまだ少し余裕があるくらい。


メーカーリリースにも、ヘルメット1個+A4サイズのビジネスバッグが収納できると記載があることからも、なんでも放り込みやすい形状であることがわかる。なお容量は45Lである。

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