BMWは、間もなく新型「8シリーズ クーペ」をデビューさせる予定だ。それに先立ち生産型のリヤスタイルを公開。そのほかの動きも含めて新型8シリーズの実情に迫る。
間もなく正式デビューを迎える「新型BMW 8シリーズ」。2017年6月には、ニュルブルクリンク24時間レースでBMW M社がプロトタイプを発表したことでも分かるように、すでにノルドシェライフェにおいて順調にテストを重ね、さらに1月27〜28日のデイトナ24時間レースでは、M8GTEでレースデビューを果たす予定など、新型8シリーズがレースカーと共に開発が進められていることをアピールしている。
今回、新たに発表されたのは、生産型のリヤスタイル写真1枚のみ。偽装された写真とともに照らし合わせてみると、流麗かつ迫力あるボディデザインをまとっていることがわかるはずだ。
現在この市販型は、イタリア・アプリリアの高速試験場で集中的にテストが繰り返されているという。全長4kmに及ぶテストをはじめ、スラロームなども徹底的に行い、最終的に煮詰めている模様だ。加減速、制動力、そしてハンドリングやサスペンションなど、精度を高めるために極めて厳しい条件のもとにテストしているという。
イタリアでのテストプログラムを監督するBMW AG開発・研究委員会のメンバーであるクラウス・フレーリッヒ(Klaus Fröhlich)によれば、「最も厳しい条件のもとでのテストドライブを繰り返した結果、我々の新しいBMW 8シリーズ クーペは、コンセプトカーの段階でもすでに目標を達成することに成功しました。ビークルダイナミクス値は非常に良い結果を出しています。近いうちに”本物のスポーツカー”をリリースできることを楽しみにしています」と。
こういった流れから察することができるように、新型8シリーズ クーペは、単なるGT=グランドツアラーにはならないということだ。果たしてどのようなモデルになるというのだろうか。BMWは、明らかに新しい方向に価値を見出したようである。