国際情報工科自動車大学校(WiZ)の学生たちが指差してるのはトヨタの1JZエンジン。ビッグタービンが上置きされて、ぶっといインテークパイプが使われてるってこと以外、見たかんじはいたってフツー。ところが、搭載しているのがNAロードスターだからこれは事件なんですよっ!
テーマは「エンジンルームに隠したチカラを!」ってことだけど、エンジンの全高がぜーんぜんちがうので、インテークパイプはおろかエンジン自体がボンネットからはみ出しちゃってまるで隠れてない。つーか、なんでタービンの位置をそこにしちゃったんでしょうか…。
その理由はわりと単純で、学校内に廃車として放置されていたJZA70スープラのエンジンを移植したから。問題だったのは、その車両がドラッグレース用にタービン交換されていて、そのまんま移植しちゃったワケだ。
ついでに説明すると、ベース車のNAロードスターも校内に放置されていた廃車だったりする。つまり、廃車同士の奇跡のコラボレーション。別の言い方をすれば、思いつきの見切り発車とも呼べるプロジェクトだね。
「でもエンジン搭載のフレームは新規に作ってます!」と、チームリーダーの伊藤くん。さすがに鈑金メインの車体工学科のメンバーだから、ボロボロだったボディとフレームはピカピカにレストア。エンジンも飛び出してはいるけれど、可能な限りローマウントしてあった。
もちろん、ただ載っけただけじゃなくプロペラシャフトの短縮加工やエンジンハーネスの引き直しで、ちゃんとエンジンはかかるし動かせる状態にある。もっとも、長期間放置されていたエンジンだけに、整備されてはいても全開走行はちょーっとリスキーってことで、あくまで自走で移動できる程度とのことだ。
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