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1.5ℓ3気筒エンジンの3シリーズはアリか? BMW318iスポーツ


BMWの中心モデルといえば、いまも昔も3シリーズ。新しいモジュラーエンジンの1.5ℓ直3エンジンを搭載する318iが現在のエントリーグレードである。3シリーズで1.5ℓというのは、「アリ」なのか? 試乗してみた。

ボディサイズ:全長4645×全幅1800×全高1440㎜ ホイールベース:2810㎜ 

BMW3シリーズで1.5ℓ、しかも直列3気筒となれば、いくら最新のターボエンジンといえども、ちょっと荷が重い……のではないか? と思いながら運転席に乗り込んだ。


僕が普段乗っているのは現行モデルの前期型モデル。N20型2.0ℓ直4ターボを搭載する320iだ。今回試乗した318iが搭載する3気筒エンジンはBMWの新しいモジュラーエンジンのBシリーズ。3気筒エンジンはB38型という。




B38型エンジンについては、1シリーズの118iで試乗したことがある。この118iが気持ちのよいクルマで、とても好感を持ってた。


とはいえ、118iの車重は1430kg(それでもやや重いと思うが)である。


今回、試乗した318iスポーツの車検証を見ると「1540kg」とある。最高出力:100kW(136ps) 最大トルク:220Nmでは、ちょっと足りないのでは、と言う気持ちになるのは、当然だろう。




しかも試乗したのは、箱根ターンパイクである。

B38型1.5ℓ直列3気筒DOHCターボの実力

B38B15A型エンジンを搭載。エンジンカバーを付けたままだと、3気筒エンジンという感じはあまりしない。

エンジンカバーを外すと、3気筒が本当に短いことをよくわかる。6気筒エンジンが収まるエンジンルームなのだからラジエーター側にだいぶ空間的余裕がある。

こちらは、同じB38型だが、B38A15。つまり横置き用だ。B38には、ほかにもB38K15というi8用のB38もある。

車検証上の前後重量配分は、770kg:770kgでぴったり50:50。


ターンパイクの登りでは、やはり速くはない。でも、気持ちいい。有り余るパワーで地面を蹴って進む、というより、ちょっと足りないパワーだけど、アクセルをぐっと踏んでターンパイクを上るのは、とても楽しい。エンジンの回り方もとてもスムーズだ。3気筒と聞いて感じるネガは感じない。ついでにいうと、自分の320i(N20型搭載)のアイドリングの騒々しさを考えると、新しい318iはとても静かである。




さて、このB38型エンジンは


「PSAとの共同開発で生まれた直4直噴ターボPrinceエンジン(N13/N16/N18)がいよいよBMWのラインアップから姿を消した。代わってその役割を受け持つのが1.5ℓ直3のB38型である。ボアピッチ、ボア×ストローク(82.0×94.6mm)、単筒容積500ccは4気筒のB48、6気筒のB58と同じ。しかもガソリンとディーゼルでブロックも共用するという究極のモジュラーエンジンとして開発された。シリーズの部品供用率は60%を超えるという。従来は1.2ℓ版もあったが、ラインアップから姿を消したようだ。横置用でデビューしたが、3シリーズや1シリーズの縦置きモデルにも搭載されている。B38の型式の次が「A」だと横置き、「B」だと縦置きとなる。例外はB38K15Aとなるi8用ユニットだ。「K」はエンジン搭載位置がミッド(あるいはリヤ)で横置きの際に用いられる」(11/29発売のWorld Engine Databook 2017-2018より)




ということになる。


エンジンルームを覗くと、ターボチャージャーは、コンチネンタル製、オルタネーターはデンソー製だった。さらに覗くと、電動パワーステアリングは、ボッシュ製であることがわかる。これは、従来ZF-LS(ボッシュとZFのジョイントベンチャーだった)が、100%ボッシュに変わったからである(ZFはTRWを買収したので、現在のZFのステアリングシステムはTRWの技術の上に成り立っている)。




組み合わせるトランスミッションは、もちろんZF製8速ATの8HPだ。


ギヤ比を見てみよう。




318i


1速:4.714


2速:3.143


3速:2.106


4速:1.667


5速:1.285


6速:1.000


7速:0.839


8速:0.667


最終減速比:3.154




に対して


320i


1速:5.000


2速:3.200


3速:2.143


4速:1.720


5速:1.314


6速:1.000


7速:0.822


8速:0.640


最終減速比:2.813




となっている。


1-3速を最終減速比と掛け合わせると


318iが


1速:14.868


2速:9.913


3速:6.642




320iが


1速:14.065


2速:9.002


3速:6.028


となる(タイヤサイズは同じ)




さすがに318iではややローギヤードになっているわけだ。




クルマに絶対的な速さとか加速力を求めるなら318iはやはりアンダーパワーだが、「気持ちよく走る」ことが目的なら、318iはアリだ。


6気筒エンジンを搭載できるエンジンルームに全長の短く軽い3気筒エンジンを積むメリットは、走り出しから感じる「軽さ」にある。冒頭書いた通り、1540kもあるのだから、特段軽いわけではない。でも、318iにある、軽さは、ハイパワーのエンジン、豪華な内装、必要以上の装備に慣れた人にとっては、なんとも清々しい感触だ。




1.5ℓの直3ターボを積んだ3シリーズ。アリか?と訊かれたら、「アリ」だと応える。


でも、同じB38型1.5ℓ直3ターボを積むクルマを選ぶなら……僕なら118iを選ぶ。


100kg以上軽く、100万円以上安いのだから。


それに、FRの1シリーズに1.5ℓターボが載ったクルマが買えるのは、おそらくそんなに長い時間ではないだろう。




でも、318i、とても気持ちよかったです。



インテリアはシンプルで好感が持てる。逆に、400万円以上のセダンに期待される豪華さはない。

いまや貴重かもしれない。パーキングブレーキはレバー式。「サイドブレーキを引く」という運転動作ができるクルマだ。

電動パワーステアリングはボッシュ製。なんとなく中立付近が軽すぎるような気がしたが、自分の320iに後で乗ってみたら、大差はなかった。

身長175センチのドライバーがポジションをとった場合のリヤシートの膝まわりの余裕。十分に広い。Dセグメント・セダンなのだから当然だ。

タイヤは225/50R17のブリヂストン・POTENZA S001 BMWは、ランフラットタイヤが標準だが、いまのランフラットタイヤの乗り心地はまったく問題ない。

BMW 318i スポーツ


■ボディサイズ:全長4645×全幅1800×全高1440㎜ ホイールベース:2810㎜ ■車両重量:1550㎏ ■エンジン:直列3気筒DOHCターボ 総排気量:1498cc ボア×ストローク:82.0×94.6㎜ 圧縮比:11.0 最高出力:100kW(136ps)/4400rpm 最大トルク:220Nm/1250~4300rpm ■トランスミッション:8速AT ■駆動方式:FR ■サスペンション形式:F:ストラット/コイルR5リンク/コイル■ブレーキ:F&Rベンチレーテッドディスク ■タイヤサイズ:F&R 225/50R17 ■燃料消費量:17.2km/ℓ(JC08)■車両本体価格:478万円(税込)
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