日立金属株式会社は、株式会社日立金属若松(以下、日立金属若松)において、熱延鋼板圧延用鋳造ロールおよび構造用鋳鋼品の生産能力増強に向けた設備投資を実施する。設備投資額は約30億円だと発表した。
日立金属グループは、現在、2018年度を最終年度とする中期経営計画で、より高い成長性が見込まれる分野への集中を進めており、ロール事業では国内製造拠点への集約を進めている。その一環として、このたび日立金属若松において拡張に向けて隣接地を取得するとともに、熱延鋼板圧延用鋳造ロールおよび構造用鋳鋼品の生産能力を増強する。
(1)熱延鋼板圧延用鋳造ロール
自動車の軽量化の進展に伴い、高抗張力鋼(ハイテン)をはじめとする高級鋼板の需要はますます増えることが予想され、高級鋼板の製造に欠かせない高品質・高性能なロールの需要が高まっている。日立金属若松は、日立金属ロール事業の中核となる製造子会社だ。熱延鋼板圧延用鋳造ロールで、日本国内トップのシェアを持ち、技術開発力でも世界に先駆けてハイス系複合ロールを開発するなど、業界をリードしている。この投資により生産能力を2割増強する。
日立金属は、建築部材等に使用される構造用鋳鋼品を生産している。今回、鋳鋼量産製造技術をさらに進歩させることにより安全・環境を配慮し生産性を高め、大型製品の対応も可能とする設備を整える。本投資により生産能力を4割増強する。
投資内容
対象拠点:株式会社日立金属若松
投資金額:約30億円
投資内容:鋳造・加工設備、土地取得、建屋
稼働時期:2018年度下期