進化を続けるエアサスキットいま選べるのはコレ
BOLD WORLD
足もととの一体感高まる低さは欲しいが、ギャップを気にして走るような姿は最上級のミニバンであるアルヴェルには似合わない。
そうした考えから数多くのオーナーがローダウン時の有力候補に挙げるのは、アップダウンが自在のエアサスだ。
ただ、進化に進化を重ねてきたエアサスは多彩なモデルが展開されていて、エアサスビギナーはどれを選べばいいのかに悩まされる。
そこで今回はスタイルだけでなく走りにも徹底してこだわったエアサスを展開するボルドワールドに、モデルチョイスで迷わないための注目ポイントをアドバイスしてもらった。
「実はそれほど難しく考える必要もなく、まずは基本設計の選択ですね。スタンダードにアップダウンできればいいならレボリューション40、スタイリングをしっかり煮詰めたいなら全長調整式のアルティマといった具合です。そこからは求める使い勝手にあわせて制御方法を選択。ハイエンドはスマホからも操作可能で四輪独立制御を採用しているイグジストですが、段差にさしかかった時だけ車高を調整するような使い方ならリーズナブルな機械式でも快適なエアサスライフがを楽しめます」(角南さん)
なお、走行車高、自宅駐車時の車高といった複数セットをボタン操作だけでスマートに使い分けるなら、メモリー機能が搭載されたアドバンスバージョンやイグジストシステムが便利。
ボルドワールドの場合は制御システム問わずエア供給量の多いコンプレッサーが採用されているので、電気式ならスピーディな車高調整を楽しめる。
ちなみにロール量抑制やシビアな車高セッティングを狙うなら、前後別でアップダウンさせる二輪独立制御よりも、四輪それぞれでアップダウンさせられる四輪独立制御だ。
イグジスト以外は二独制御だが、四独制御にアップデートさせるオプションアイテムが設定されているので不満を感じたらシステムアップする形でもいいだろう。
STEP 1 予算やダンパー性能で2タイプからセレクト
レボリューション40
前後にオリジナルセッティングのKYB製ショートストロークダンパーを与え、ステアフィールを左右するフロントには40段階の減衰力調整機構を投入したレボリューション40。
ケース調整機構を持たないので全下げ時の低さはアルティマよりも10〜15mmほど高くなるが、全上げはフロントがノーマル相当、リヤがノーマルより15mmほど高くできて大きなギャップもかわしやすい。
レボⅡ(機械式) 40 万7000 円
レボⅠ(電気式) 49 万5000円
アドバンスver 57 万2000円
グリッターver 51 万7000円
イグジストver 60 万5000円
アルティマ
小林代表が走り込みを重ねて最適セッティングに仕立て上げたオリジナルダンパー「アブソリュートDSネクスト」を与え、頼もしく走れる低さをもたらしてくれるアルティマ。
MAX ダウン一位置を細かくセットアップ可能な全長調整式、前後32 段階の減衰力調整機構を持ち、走りとスタイリングの双方で理想の仕上がりを引き出していくなら、迷うことなくコイツをチョイス!
アルティマⅡ(機械式) 55 万円
アルティマⅠ(電気式) 63 万5800円
アドバンスver 71 万5000円
グリッターver 66 万円
イグジストver 74 万8000円
STEP 2 システムをセレクト
リーズナブルにエアサスをスタート
機械式
アップダウンに必要なエアコントロールをメーター両サイドのアナログスイッチでおこなうのが機械式。
シンプルな制御システムがゆえに構成パーツも少なく、価格面に関しても断然リーズナブルだ。
車高調整メモリ機能がかなり便利
アドバンスバージョン
スイッチ操作によるアップダウンだけでなく、10段階の車高プリセット機能まで備えたプレストレージシステムで車高制御するアドバンスバージョン。
自宅駐車場や走行車高など細かく車高管理したいユーザーにイチ押し。
今風に専用アプリとリンク!
イグジストシステム
電磁弁内蔵の専用ユニットを持ち、四輪独立制御をコントローラーだけでなくスマホアプリからも可能としたハイエンドモデル。
メモリーは3つとなるが、アップダウンのスピードまでも細かく設定することが可能だ。
アゲサゲスピードアップで拡張性も◎
電気式
メーター部でのスイッチ操作は機械式と変わらないが、レスポンス良く動作する電磁弁を備えることでアップダウンのスピードアップを果たすのが電気式だ。
オプションパーツを追加してのシステムアップにも取り組みやすい。
リモコン操作で車高を遠隔操作
グリッターシステム
ワイヤレス操作を可能にするユニットとリモコンを備えることで、車外からのアップダウン操作を可能とするのがグリッターシステム。
攻めたホイールマッチングで全下げ時にチェックが欠かせない仕様でも安心だ。
ボタンひとつでアゲサゲできるのはエアサスならでは!
低さ重視でセットアップしたアルティマで全上げ(左)、走行時の推奨車高(中)、全下げ(右)をチェック。
全上げはフロントがノーマルよりも15㎜ほど低くなるが、このクリアランスなら楽にギャップもクリアできるはずだ。
省スペース派必見の タンクレス
アドバンスバージョンのみでチョイス可能なメニュー(1 万8 千円アップ)だが、ツインコンプレッサーでエア供給量を確保してタンクレスを果たした省スペースモデルも用意される。
かさばるエアタンクの設置場所へ悩む必要がないことに加え、アップ時に必要な分だけエア供給のコンプレッサー稼働がおこなえるのでタンク供給のために続く稼働音からも解放されるのだ。
ハイエンドモデル はココが凄い
イグジストシステムの魅力はスマホアプリでのアップダウンコントロールへ注目しがちだが、専用エアフィルターが備わっていてコンプレッサー停止で自動的に水分排出までおこなってくれる。
タンクの水抜きは月一必要だが、システム保守の手間が大幅に軽減されるのだ。
タンクやコンプレッサーなどはラゲッジ下に収納する
電磁弁やコンプレッサー、エアタンクなどは想像以上にスペースを要求する。
ただ、30アルヴェルはラゲッジ下に収納スペースが用意されているので、日常の使い勝手を犠牲にすることなくインストールすることが可能。
また、コンプレッサーの稼働音もフロアマットなどで軽減されるので、車内の快適性は高い。
問:ボルドワールド 0868-74-1221 https://www.boldworld.co.jp
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