定番トラブルから劣化ポイントまで、早めの交換と計画の構築がキモ。大きなトラブルになる前にケアしよう
クルマというのは細かな部品の集合体であり、当然ながら走り回ればその部品たちが消耗、劣化していくものだ。かといって、「10年落ちで走行1万キロ未満」というような個体を購入すればしばらくは安心! ということは全くなく、むしろ久しぶりに動かしたことでさまざまなトラブルが発生してしまう可能性も高いのである。ただ、距離が少ない個体はボディの状態や内装の状態がいいものが多いということもあり、機関系を全てリフレッシュするつもりがあれば、極上のベースとしてチョイスするのもアリだろう。そうでなければ、ある程度定期的に走っていて、しっかり点検、整備を受け、適切な部品交換などがなされた個体を購入するのがベスト。そのためにも車両に備わる点検記録簿の有無は重要なポイントと言える。
もし、購入した個体の過去の整備履歴が不明ということであれば、左記のKITサービスが実施する事前点検入庫メニューなどを活用し、一度現状をしっかり把握することがオススメだ。中には不具合が出てから交換すればいい、と考える人もいるかもしれないが、早いうちに対処しないと連鎖的にトラブルが発生する箇所もあるので、長く乗るつもりなら予防整備も大切となるのだ。
BL/BP 2003年から時を経ること16年。そろそろ2順目を意識するパーツも
パワステミーミー音
ステアリングを切って音がする場合、パワステポンプではなく、ポンプに繋がる部分のOリングが劣化しエアを吸っている場合も。温まると音がしなくなるかどうかで判断できる。同時にホースとフルードも要交換。
→ Oリング等交換
参考パーツ代 3830円
参考工賃 7500円
オイルフィラー根本のオイルにじみ
オイルフィラー根本の取り付け部分からオイルがにじむ場合がある。それ自体は大きな問題ではないが、にじんだオイルが悪さをする可能性もあるので、早めに対処したい部分。工賃は周辺部品の脱着と洗浄を含むもの。
→ オイルフィラーダクト Oリング交換
参考パーツ代:230円
参考工賃:6000円
テンショナーベアリングのぶれ
エアコンをオンにしたときに異音がする場合はベアリングが劣化している可能性がある。当然ベアリングがダメになればエアコンが効かなくなるので、後回しはオススメできない。交換時はVベルト2本も同時に交換だ。
→ エアコンコンプレッサーテンショナーベアリング交換
参考パーツ代:1万110円
参考工賃:6000円
タービンからICへのダクト
タービンからインタークーラーへつながるダクトの変形により、密閉不足でブローバイが漏れ出すことがある。IC脱着が必要となる作業だが、ブローバイが余計なトラブルを引き起こすことも考えられるので対処しよう。
→ ダクト交換
参考パーツ代:4700円
参考工賃:8000円
ブッシュひび割れ等
歴代のスバル車の弱点。4代目レガシィでもダメになっている可能性が高い部分。特に過走行車や年式の経った個体であればひどい状態になっているので、交換したときの効果も絶大だ。3点セットで交換するのがおススメ。
→ トランスバースリンク・フロントなどロアアーム3点セット交換
参考パーツ代:1万640円
参考工賃:2万3000円
リアブレーキ引きずり
過去のメンテナンスがよくないとリアブレーキのスライドピンが固着し、ブレーキを引きずってしまうことがある。異音の発生は当然だが、性能面に影響するので優先したいところ。状況によっては要パッド交換となる。
→ リアブレーキ メンテ&交換
参考パーツ代:9840円
参考工賃:2万2500円
リアデフマウント フロント
年式が古い4代目だけに、よりブッシュの劣化も深刻になってくる。この部分が劣化するとアクセルのオンオフでデフが大きく動くことになり、気持ちの良い走りをスポイルしてしまうので、リフレッシュしたいところだ。
→ デフマウントブッシュ交換
参考パーツ代:8870円
参考工賃:5000円
リアデフマウントリア
フロント側のリアデフマウントと共に同時交換をしておきたいリア側のブッシュ。目視では少しヒビが入っているだけのように見える状態でも、年式的に実は崩壊している可能性も高いので注意が必要なのだ。
→ デフマウントブッシュ交換
参考パーツ代:3400円
参考工賃:4万4000円
リアメンバーAssyでの交換
リアデフマウントのブッシュだけを交換するのも十分効果的だが、4代目は年式的にもメンバーに腐食が発生している可能性があるので、長くのりたいなら思い切ってメンバーごと新品に交換することをオススメしたい。
→ リアデフマウント リア(メンバーごと)交換
参考パーツ代:5万4600円
参考工賃:3万6000円
K.I.T service
メンテナンス系といえば4代目、5代目レガシィに関わらずレガシィ全般、スバル車全般の駆け込み寺となっているケーアイテーサービス。その広い整備知識からオールドスバルから最新モデルまで取り扱う車種も幅広い。スバル系アフターパーツメーカーのが集合する初夏のスバルフェア、年末のX’masフェアなどにも注目だ。
車両状態を把握できる、事前チェックがオススメ
K.I.Tサービスでは、はじめて、または大きなメンテナンスの際には、メカニック同伴でおこなえる事前点検入庫メニュー(4320円)がオススメ。全体のコンディションを把握してもらうことで、メンテナンスの方針も建てられる。
K.I.Tサービス
住所:群馬県太田市上小林町128-2
tel.0276-26-0381
URL:http://www.kit-service.com
スバルスタイルvol.003より