ポルシェをベースにしたコンプリートカー製作で知られるメーカーがドイツのRUF Automobile。2017年には “イエローバード” の別名で知られるルーフ CTRの誕生30周年記念として、CTR 2017を発表したのは記憶に新しいところ。そんなルーフ(RUF)の2018年の新作が、SCR 2018です。
SCR 2018は、伝統的なポルシェ 911のフォルムをまとっているものの、中身はまったくの別物。CTR 2017と同じ完全自社設計のシャシーに自然吸気エンジンを搭載し、6速マニュアルトランスミッションを組み合わせたモデルです。
今回は2018年のジュネーブ・モーターショーで、創業者のアロイス・ルーフ氏が自ら発表したSCR 2018のディテールを紹介。さらにCTR 2017との比較、そして2016年に発表したプロトタイプのSCR 4.2についてもご紹介します。
40年前の1978年に登場した初代SCR
SCRとは “Sports Carrera RUF” の略で、ルーフ社が1978年に当時のポルシェ 911 SCをベースに製作したコンプリートカーがルーツ。初代SCR 3.2では217 psを発揮する3.2リッター・フラット6エンジンを搭載し、車重は1100 kg。フロントにはオイルクーラーとブレーキ冷却ダクトを設けたスポイラー、リアにはホエールテール・スポイラーを装備して、ボディカラーはルーフのイメージカラーであるグリーンに塗られていました。ドイツの「Auto Motor und Sport」誌が当時行ったテストでは、0-100 km/h加速5.7秒、最高速度は255.3 km/hを記録しています。
2016年に登場した964ルックのSCR 4.2
初代SCRの誕生から38年後となる、2016年のジュネーブ・モーターショーで発表されたモデルがSCR 4.2です。