独自動車大手のBMWとダイムラーは3月28日、モビリティサービス事業を統合すると発表した。折半出資で合弁会社を設立し、カーシェアリングなど各社が提供しているモビリティサービスを新合弁会社に移管・統合する。合弁会社の設立には競争当局の認可が必要となる。なお、中核事業である自動車の生産・販売では引き続き、両社は競合として別々に事業を展開していく
ダイムラーは「カートゥーゴー(Car2go)」、BMWは「ドライブナウ(DriveNow)」のブランド名で、カーシェアリング事業を展開している。両社合わせたカーシェアリングの車両数は世界の31都市で約2万台、顧客数は400万人を超える。
両社は事業統合に向けて、それぞれのカーシェアリング事業の提携先から持ち分を取得し、完全子会社化するなど、準備を進めていた。
新合弁会社には、
◇カーシェアリング◇さまざまな交通手段を検索して最適な経路をはじき出し、支払いや予約もできるマルチモーダル/オンデマンド・モビリティサービス(「ムーベル(moovel)」、「リーチナウ(ReachNow)」)
◇ライドヘイリング(「mytaxi」など)
◇パーキング(「パークナウ(ParkNow)」など)
◇チャージング(「チャージナウ(ChargeNow)」など)――の計5分野の事業を統合する。
両社は、今後さらにモビリティサービス事業を強化していく方針で、事業統合により迅速かつ世界規模での事業拡大が可能になると見込んでいる。
メディア報道によると、事業統合後に新ブランドを立ち上げる可能性や、将来的に株式を公開する可能性もあるという。