ざっくり、こんなバス移動
- 英語ページでオンライン予約が可能
- ホテルから乗車地バス停への無料送迎サービスあり!
- 2段式の寝台バスに乗車! 深いリクライニングで熟睡できた
- 休憩は1回。サービスエリアには食事もお土産もあり
ベトナムの寝台バス最大手フーンチャンの予約方法
ベトナムの寝台バスの最大手はフーンチャンバスです。公式サイトから予約が可能です。
HP画面左上の「BOOK TICKET」で、出発地、行き先、日付、人数を選択して検索すればその日の時刻一覧からバスを選べるようになっています。
続く画面では、左上に路線と金額が表示され、その下のタグをプルダウンして出発時間を選択します。
一番下のタグは、乗車地(ピックアップポイント)です。今回はVP Dak Lak(=ダクラク事務所)という、バンメトート市内にあるフーンチャン専用のバスターミナルを選択しています。
画面右の座席表から席を選んで、次へ。座席は寝台バスの上下段も選べます。
名前や住所、電話番号などの搭乗者情報を入力したあとにクレジットカードで決済して予約完了です。最近はモバイルアプリも登場したので、アプリですぐにバスの予約ができるようになりました。
予約完了後はメールが届くので、乗車するときにメールを見せられるようにしておきます。
バンメトートからホーチミンまでの料金は24万ドン(約1,152円)でした。フーンチャンバスはブランド力もあり他のバス会社よりも1割ほど高いのですが、東京〜名古屋間ほどの距離があることを考えると、日本に比べてとても安いです。
ホテルまで迎えに来てくれる無料送迎サービスがある!
フーンチャンバスでは、ホーチミン市以外で乗降する場合、市内送迎サービスが無料でついています。
フーンチャンバスのバンメトート営業所に電話をして、ホテルの場所を伝えると22:00に迎えに来てくれることになりました。
到着時も、行き先を伝えればバスターミナルからホテルなどへ無料で送迎してくれます。
21:00ごろにホテルに戻り、荷物を持ってロビーで待つこと1時間。ちょうど22:00に送迎のミニバスが来ました。
この送迎バスは、送迎を依頼した人のホテルや家を回ってバスターミナルに向かうため、指定時間から15分ほど早かったり遅かったりすることがあります。そのため、いつも余裕を持って待つようにしています。時間がない時は無料送迎をお願いせずに、タクシーでバスターミナルまで向かったほうが良いでしょう。
また、ミニバスはホテルに到着しても、ホテルの外からクラクションを鳴らすだけで誰も降りて迎えには来ないので、バスが来たら急いで荷物を持って乗車します。
荷物を積み、乗り込むと中にはすでに3人の乗客が座っていました。
その後、バンメトート市内をぐるぐると周り、さらに4人ほどの乗客を乗せて22:30にフーンチャンバスのバスターミナルに到着しました。
待合室にはバスを待つ乗客がたくさんいました。
ちょうど私が着いた時に、「22時45分発の方、バスに乗車ください」と私が乗るバスの乗車案内がベトナム語でアナウンスされており、スマホで予約確認画面を見せると最後の1枚のチケットを渡してもらえました。
送迎バスの時間はバス会社に指定された通りだったのに、着いたらギリギリ! その上「もう少し早く来てくださいね」といった視線を浴びせられるのですが、ベトナムではよくあることなので気にしないことにします。
なお、出発のアナウンスはベトナム語でのみで行われるため、バスの出発時刻20分ほど前になったら乗務員や周囲の人にチケットを見せて確認するようにしましょう。チケットにはバスの出発時刻と、バスのナンバープレート番号が書かれているので、それも参考にしましょう。
周りの人に聞けば、たとえ言葉が通じなくても色々教えてくれるのがベトナムのいいところです。
2段式3列シートの寝台バスってどんな感じ!?
目の前に指定されたバスが待っていたので、他の方々を待たせないように早めに乗り込みます。
まず、乗車前にトランクスペースに荷物を自分で載せにいきます。トランクの中にはスタッフがおり、荷物に番号札を取り付けて、引換券を渡してもらいます。
ここで「どこで降りるんだ?」とベトナム語で聞かれるのですが「ホーチミン」と行き先を言っておけばだいたい大丈夫です。
長距離バスに乗るベトナム人は、ダンボールを何箱も運んだり、バイクをトランクに寝かせて運ぶことすらあります。積荷が多く、途中の町で降りる人の荷物を手前に収める必要があるので、降車地を聞かれるわけです。
バスの入口では黒いビニール袋が配られ、靴を脱いで入れるように促されます。ベトナムの寝台バスは靴を脱ぐだけでなく、車内での食事が禁止になっているので車内は清潔に保たれています。
座席表があるので、指定された番号の座席に座ります。Bが上の階、Aが下の階となっています。3列寝台シートの間の通路は狭く、荷物を持って移動すると左右の座席にぶつかりそうになります。
最後列の席だけ5列シートで、5列すべてがくっついた席なので要注意。お子様連れの方などには良いと思いますが、知らないおじさんとくっついて寝るのは私は勘弁なので、予約の時に避けています。
座席を後ろから見ると、前の座席の背もたれの下に足を入れるようなスペースがあるのがわかります。そんなに広くはないのですが、スッポリを入ってしまえばかなり快適。枕とブランケットもあります。
ウェットティッシュと水も用意されていました。
ある程度は横になることができるのですが、シート幅は結構狭く、寝返りを打つことはとてもできません。また、荷物を置く場所も限られており、盗難も不安なので両足の間に挟むようにカバンを置くことになります。「ゆったりできる!」とはとても言えず、ピッタリと座席にハマったらもう動きたくなくなります。
前方の座席を見ると、皆、同じ姿勢で座席にハマり込んでいます。
リクライニングは150度ほどとかなり深く倒れますが、男性だと足は伸ばせずにちょっと膝を立てて座るような姿勢になります。160cm程度の小柄な方であれば足を伸ばして眠れそうです。
ついに出発! 日本とベトナムで車内文化の違いあり
バスは全員の乗車を確認したあと、定刻の22:45を1分遅れて出発しました。
出発10分後には、本が読めないくらいに暗い照明に切り替えられました。座席横のカーテンの開閉は乗客に委ねられているため、カーテンを開けっ放しのところも多かったのですが、深夜の国道は街灯も街の明かりもほとんどなく、暗闇の中を走っていくのであまり光は気になりません。
気になることがあるとしたら、イヤフォンを使わずに音楽を聞いたり、スマホゲームをする乗客がいることや、いびきの大きな乗客がいるということでしょうか…。
ベトナムのバスでは、車内で音楽を流したり通話したりする人がいても、それが普通と言わんばかりに誰も気にしていないのが日本とは大きく違うように感じます。
青く暗い車内灯の就寝モードになってからもいくつかの営業所に停まり、乗客を乗せてバスは南に向かって走っていきます。
カーブの多い国道を追い越しながら猛スピードで走るのでバスはよく揺れますが、気づくと眠っていました。
サービスエリアで途中休憩! 食事も土産物も充実してます
出発から3時間半が経過した午前2:10、サービスエリアに到着しました。
今回乗車したバンメトート〜ホーチミン線は、高速道路がなく一般道を走行します。そのため、サービスエリアと言っても日本にあるようなものとはかなり違い、複数のバス会社が共同で使う休憩所のようなものです。
この休憩所にはお手洗い、食堂、売店があります。駐車場にはたくさんの同じような長距離バスが並びます。
休憩時間は20分で、出発のアナウンスはベトナム語のみで行われるので、自分が乗っているバスのナンバープレートの番号を覚えておき、乗り遅れないようにしましょう。
なお、休憩の降車時にはビーチサンダルが入ったカゴがバスの入口に置かれており、靴を出さずに外に出られます。
食事コーナーは、写真付きのメニューが上に掲示されているので指差しでも注文できます。もちろんすべてベトナム料理で、フォーやバインミー、皿のせご飯がひと通り揃っています。
スナック菓子やお土産を販売している売店では、この地方だけでなく、幅広い地域の特産品が売られています。お土産を買い忘れても安心、ということでしょうか。スナック菓子や、ドライフルーツは私達日本人も美味しくいただけます。
肉まんやおこわ、ゆで卵などの軽食も売っています。ビールやジュース、ベトナムコーヒーを売るブースもありました。
私が乗ったバスの運転士たちは麺料理を食べていました。フーンチャンの緑色の制服のグループが2組おり、手前の3人組が私が乗っているバスのスタッフです。夜行バスが3人体制ということを知ってちょっと安心しました。
午前2:30、休憩が終わりバスの運転士が戻ってきました。
乗客が全て揃っているのを確認して出発。出発後すぐに消灯となり、私もすぐに眠りにつきました。
リクライニングがしっかりしており、照明も十分暗いのでかなりぐっすりと眠ることができます。日本の3列シートの夜行バスよりも眠れるのではないでしょうか!
ただ、運転はドライバーによってはかなり荒く、今回のバスも揺れが多いので気になってしまう方もいるかもしれません。私はぐっすり眠れて、気づくとホーチミン市に到着していました。
予定より2時間も早くホーチミン市のバスターミナルに到着!
7:45到着予定のところが、2時間も早い5:40に到着しました。なんだか運転が荒いと思っていたのですが、こんなにも早く着くとは驚きです…。
バスターミナルの降車エリアには、各地方からのバスが次々と到着するので、降りてすぐに荷物を受け取ります。全員が降車すると、乗ってきたバスはすぐどこかへ行ってしまいました。
早朝のバスターミナルはタクシーも争奪戦。
配車アプリのGrabで車を呼んでホテルに向かいましたが、早すぎたようでカフェで時間を潰すことにしました。遅れるのも困りますが、早すぎるのも困りものですね…。
まとめ
ベトナムの寝台バスは意外としっかりと眠れて快適でした。
リクライニングの深さと、足元までフラットなシートがその秘訣です。ただ、横幅はちょっと狭いです。
到着予定時刻よりもかなり早く到着するなどスケジュールはドライバー次第で、速く走りたいドライバーはガンガン抜かして飛ばします。
そのせいか、ベトナム人は揺れが少ない下段を選ぶようで、予約時も下段から埋まっていきます。揺れが気になる人は下段を確保できると良さそうです。
バスターミナルまでの無料送迎は嬉しいポイントですね。バスの運賃が安いこともあって乗車地までのタクシー代が気になるので、大都市以外の発着では送迎を有効活用しましょう。
※1VND=0.0048円 (2019年3月現在)
(ライフデザインラボ)