ざっくり、こんな宿泊施設
- iPod touchで操作する進化型カプセル「スマートポッド」の充実機能に驚き!
- 広々、スタイリッシュな共用ラウンジで思い思いの過ごし方ができる
- シャワーだけ、昼寝だけの「ナップ利用」もOK。高速バス乗車前後の身支度もバッチリ
2017年7月14日、京都・河原町三条に宿泊施設「The Millennials(ザ・ミレニアルズ)」がオープンしました。
主に1980年以降に生まれた「ミレニアル世代」の価値観にあわせてつくられたというのですが、果たしてその実態は? 高速バス利用者にとってどんな点が便利なの?
そんな疑問に迫るべく、ミレニアル世代のライター松本が実際に宿泊してきました。
「ミレニアルズ」って、なに?
京都駅から地下鉄や市バスで約20分。河原町通りと六角通りの交差点近くに、「ザ・ミレニアルズ」の入口が見えます。
すぐ隣には100円ショップの「Can Do」、同じ通り沿いには「Loft」や「ユニクロ」が入ったビルがあります。
施設名にある「ミレニアルズ」とは、主に1980年以降に生まれた世代のこと。
物心ついた頃にはすでにバブルが崩壊しているので、彼らより前の世代と比べると消費欲は少なめ。一方で、合理性や多様性、自由さを求める世代と言われています。
そのため、ザ・ミレニアルズの施設やサービスには、合理性や多様性を感じるものが多くあります。
とは言っても、ただやみくもに合理的なのではありません。実際に宿泊してみると、決して快適さをおろそかにしていないことを実感しました。
また、従来のホテルやゲストハウスとは全く異なる新しい宿泊施設「ザ・ミレニアルズ」は、高速バスを利用する人にはぜひとも泊まってほしい場所だとも思いました!
特徴的な施設やサービスの中から、高速バス利用者にとって嬉しいポイントに絞って紹介していきましょう。
「The Millenials(ザ・ミレニアルズ)」での宿泊を高速バス利用者に勧める3つの理由
理由1:iPod touchで操作する進化型カプセル「スマートポッド」がとにかくスゴい!
ザ・ミレニアルズ最大の特徴が、進化系カプセル「スマートポッド」。これがすごい仕組みなんです。
まず、宿泊スペースの広さは、幅120cm×奥行200cm×高さ230cm。ベッドは25cm厚のポケットコイルマットレスを使用。カプセルだからといって、狭苦しい雰囲気はありません。
ベッドスペースとは別に、荷物を置く場所が用意されています。上部にある荷物棚には、翌日の着替えや移動用の荷物一式を置くのにちょうど良かったです。
さらに、ベッドの下にも荷物置きスペースが! ここはキャリーバッグなど大きな荷物を置くのに使えます。このスペースの高さは27cmあるので、高速バス移動で持ち運ぶ程度の荷物なら問題なく入ります。
コンセントは上の棚の横に2つ、ベッド横に4つ。スマホにタブレットにデジカメ電池に・・・同時に複数のデジタル機器を充電できてありがたかったです。
さらに、各フロアに6部屋だけ、プロジェクターを投影できる部屋があります。
フロントでケーブルを借りてスマホやタブレット、パソコンにつなげれば、HuluやYoutubeなどの動画を大画面で見る・・・なんてくつろぎ方もできますよ。
衛生上イヤホンの貸出はされていないので、ご自身のものを使ってくださいね。
ところで、この部屋には電気や空調のスイッチらしきものが見当たりません。
スマートポッド内の明るさや空調などの調整はどうやるのかというと、すべてiPod touchで操作するんです!
そしてこのiPod touchは、各フロアに入るキーの役割も果たします。
学生時代からモバイルが身近にあったミレニアル世代向けならではの仕組みですね。
さらに、iPod touchで「アラーム」の設定もできます。でも、近くの部屋に音漏れするのでは・・・? と心配する方、ご安心を!
スマートポッドのアラームは、音で起こそうとはしません。「光」と「傾き」で起こすのです!
設定したアラームの時間になると部屋が明るくなり、さらにベッドが起き上がります。高速バス移動や観光などでどんなに疲れていても、強制的に身体が起こされます。
ベッドの起こし方は、いっぺんにベッドが起き上がる「フル」と、1分ごとに徐々にベッドが起き上がる「スヌーズ」の2種類から選べます。
実際に翌朝、このアラーム機能を使ってみました。
前日に京都市内や宇治を歩き回ってヘトヘトだったので爆睡していたのですが、設定時間になってベッドが起き上がるうちに、意識はぼんやりしつつも、目を開くことができました。
自動リクライニングのおかげで、自分は何一つ動いていないのに勝手に身体が起き上がっているので、目を開いてから実際にベッドから立ち上がるまでスムーズに動けた感触があります。
個人的には、ベッドの起こし方は「フル」にした方が潔く(!?)起きられてよかったです。連泊する人は、両方の起こし方を試してみるのもおすすめです。
理由2:コワーキングスペース併設のラウンジで、過ごし方の選択肢が広がる
宿泊スペースでも十分くつろげるのですが、8階のロビーラウンジを活用するとさらに自由に過ごすことができます。
実は8階のこのスペースは、コワーキングスペース「andwork(アンドワーク)」も兼ねています。
そのため、ラウンジ内にはコンセントが多数あり、好きな場所でパソコン仕事ができるようになっているんですね。
ソファ席でゆったりするもよし、ワーキングスペースで集中するもよし。もちろん、のんびり読書をしたり、ただくつろいだりして過ごすのもOKです。
宿泊中なら、24時間いつでもコーヒーを飲み放題。観光から戻ってフロントに立ち寄るついでに、ほっとひと息、コーヒーをいただくのもいいですね。
朝7時半から9時半までは、パンも出てきます。バルミューダのトースターで焼いたパンは、ふっくらしていて美味しかったですよ。
さらに、17時半から18時半までの間はビール飲み放題! お酒好きにはたまらないサービスですよね。猛暑の京都観光から帰ってきていただく一杯は、格別の美味しさでした!
宿泊しない場合でも、高速バス利用者にとって嬉しいサービスがあります。
それが「NAP(ナップ)」、つまり「お昼寝」です。8階ロビーラウンジと客室、そしてシャワーを、時間単位で利用することができます。
24時間365日利用できるサービスなので、例えば「観光を終えてからバス出発までの間にシャワーを浴びておく」なんて使い方もできますよね。
理由3:高速バス利用者に嬉しい、抜群の立地
京都発着の高速バスターミナルが多く集中する京都駅からザ・ミレニアルズへは、地下鉄または市バスで行くことができます。
いずれも所要時間は20分程度。地下鉄だと東西線の「三条京阪」または「京都市役所」が最寄り駅です。
市バスの最寄りバス停は「河原町三条」。このバス停からは、京都の主要観光地に行くバスが数多く出ています。
ただ、同じバス停の名前でも停留所が8カ所もあるので、バス停にある停留所地図を確認して行きましょう。
高速バス利用者にとってさらに嬉しいのが、「かわらまちよるバス」の存在です。
河原町三条・四条河原町、京都駅を結ぶ夜間バスで、22時から23時30分まで10分間隔で運行しています。
かわらまちよるバスの停留所は、ザ・ミレニアルズから徒歩1分程度。
出発前までロビーラウンジでひと休みしてから、かわらまちよるバスで楽々京都駅に向かうことができます。
早朝着の高速バス移動で悩ましい問題のひとつが、到着日に朝ごはんを食べる場所ではないでしょうか。
ザ・ミレニアルズから徒歩1分圏内だけでも、「ガスト」や「サンマルクカフェ」があります。
この2店は朝7時からオープンしているので、フロントに荷物を預けてから直行できます。
また、5分ほど歩くと、朝8時からオープンする「スターバックスコーヒー 京都三条大橋店」があります。
時間帯の都合で川床には出られませんが、鴨川を眺めながらのんびり朝のひとときを味わうのもまた一興です。
もちろん近くには、宿泊先周辺にあると便利なコンビニも。最も近いのは、アーケード通り沿いにあるファミリーマートです。忘れ物や飲食物を買い足すのにも困りませんね。
カプセルホテルに宿泊したことがない女性も、安心・快適に過ごせます
特に女性の方だと、客室がホテルのように明確に部屋として分かれていないのはどうなんだろう・・・? と気になるかもしれませんが、ご安心を。
客室はスクリーンをひけば外から室内の様子が覗けないようになっています。
さらに、外出するときにはスクリーンに鍵をかけておけるので、ドミトリーの部屋や従来のカプセルホテルと比べると安心感が増します。
また、宿泊フロアの4〜7階のうち、5・6階が女性専用フロア、4階が男性専用フロア、7階が男女兼用フロアとなっています。
トイレやシャワーのことなどを考えても、女性専用フロアで予約したほうが安心感は増すかと思います。
ミニマムでありながら充実したアメニティも見逃せません。
バッグの中にはバスタオルとフェイスタオル、歯ブラシ、ヘアブラシ、ティッシュ、コットンセット、耳栓が入っています。
バッグはシャワールームに移動するときの着替え入れにも使えて便利でした。
タオル類以外のアメニティは、すべてバッグの中にあるポーチの中に入っています。このポーチはなんと持ち帰りOKなんですよ。
スマホの充電器やケーブルを入れるのに使えそうだったので、私も持ち帰りました。
洗面台1台につき1つ、ドライヤーがついています。ドライヤー用とは別にコンセントが1つあるので、持参したヘアアイロンを使うのにも困りません。
部屋着のトップスは白と紺の2色、ボトムスはグレー。ロビーラウンジにも着ていけるように、着心地の良さとかっこよさを両立させたオリジナルデザインにしたのだそう。
実際、同じ日に泊まっている女性が部屋着を着てロビーラウンジで仕事をしていましたが、空間に馴染んでいると感じました。
サイズはユニセックスS、M、Lの3サイズ。身長164cmの私の場合、トップスはSサイズでゆったりするくらいでしたが、ボトムスはMサイズにしたほうがゆったり脚を動かせてよかったです。
こんどの京都旅では、「ザ・ミレニアルズ」で驚きの宿泊体験を!
ザ・ミレニアルズは、珍しい宿泊形態を体験するという観点でも、一度は泊まる価値があると思います。
カプセルホテルのイメージを一気に変えてしまうような、まるでテーマパークに来たかのような驚きの宿泊体験ができますよ。
宿泊価格は時期により変動はありますが、1泊6,000円前後から。
また、スタッフさんによると「サービスについては、今後新しいものも取り入れていきたい」とのこと。
次回も訪れたい気持ちが高まりました。
The Millennials(ザ・ミレニアルズ)
移動や宿泊は簡潔に済ませたいけれども、安かろう悪かろうは嫌だなぁ・・・と考える、まさにミレニアル世代の高速バス利用者との親和性は高いのではないでしょうか。
高速バスで京都に行くときはぜひ、ザ・ミレニアルズに泊まってみてくださいね!
※取材協力/グローバルエージェンツ
(松本沙織)