ざっくり、こんなバス
- トク割で東京~金沢間の運賃がだいぶお得(※取材時のおとな片道運賃は2,500円)
- 遮光カーテンで眠りやすい環境をしっかり確保!
- 予備ブランケットや休憩時の迷子防止カードなど細やかなサービス
4列スタンダードシートの車内設備をご紹介!
それでは、車内設備から紹介していきますね。
シート配置は横に4列、縦に11列の44人乗りとなっています。
ヘッドレストはないので、気になる方はネックピローを持参しましょう。
杉崎観光バスのWEBサイトによると、4列スタンダードタイプの前後のシート間隔は約81cm、リクライニング角度は約130度。シート幅も一般的な4列シートより若干広めの仕様です。
各席に用意してあるフリース生地のブランケットは70x60cmと小ぶりで、膝かけにぴったり!
フットレストはありませんが、その分足元に十分なスペースが確保されています。私はいつも足元に荷物を置いて管理したいので嬉しい!
座席に座ると、目の前には荷物をかけられるフック、メッシュ小物入れ、ドリンクホルダーがあります。
各席にコンセントがあるので、移動中にスマートフォンの充電ができますよ。通路側の席にはアームレストの下に、窓側の席には壁側に付いています。
トイレやWi-Fiはありませんが、途中で休憩もありますし特に不便さは感じませんでした。
気になる乗り心地は?
今回は横浜・東京・大宮~富山・金沢線(SG701便)に乗車し、横浜駅から金沢駅西口まで移動しました。同便の乗車チケットには、横浜駅東口スカイビル2階ペデストリアンデッキ<YCATの上>に、22:05に集合と書かれています。横浜駅東口から行く場合、YCAT(横浜シティエアターミナル)に向かうエスカレーターをどんどん上がっていき、外に出た所が集合場所となります。
早い時間に到着すると誰もいませんが、エスカレーターを上がってすぐ右手に「集合場所」と表示があります。集合時間になるまでは、近くのカフェなどで過ごすのが良さそうですね。
21:30頃から係員が各バスの乗客の改札を始め、バスに案内してくれます。私が乗車する便の改札は22:05に始まり、係員に連れられてバスまで向かいました。
乗車すると既にシートがリクライニングしてあり、遮光カーテンが閉まった状態になっています。座席と運転席を仕切るカーテンも遮光になっており、継ぎ目がしっかりと閉まるので外の明かりが漏れない設計になっているのが嬉しい!
22:20に、バスは横浜駅を出発しました。23:20に東京駅鍛冶橋駐車場、00:20に大宮駅西口に立ち寄り、金沢に向かいます。大宮駅で乗客が全員揃ったのですが、火曜日にも関わらずほぼ満員。年齢層は老若男女と様々でした。
大宮駅を出た際に改めてアナウンスがありました。それによると、目的地到着までにトイレ休憩は3回。休憩時はアナウンスなしで前方カーテンが空いたら休憩の合図になる、休憩時には乗客が迷わないようバスカードを用意しているとのこと。
程なくして消灯となり、客席頭上にある小さな車内灯と前方のデジタル時計の明かりを残し、車内は真っ暗になりました。これは寝やすい…!
01:09高坂サービスエリアに到着し、約15分の休憩となりました。その際にバスが見つかりやすい、トイレ近くにバスを停めてくれただけではなく、フロントガラスに赤いライトを置いてくれたり、バスの外観とナンバー、緊急連絡先を描いたバスカードまで用意してくれたりと、気遣いがとても細やか。バスカードは後程、明るい所でじっくり見てみましょう!
乗車時は気が付かなかったのですが、トイレ休憩から戻って来ると除菌ジェルにマスクまで用意されていましたよ。
03:54、今回は各地で被害を出した台風19号(2019年)の影響で、上信越道が一部不通になっていたことから、下道も利用しながら長野県に入りました。松代PA(長野県)で2回目のトイレ休憩です。
06:10、再び車内灯がつき、富山県の有磯海サービスエリアで最後のトイレ休憩となりました。
こちらには富山ならではの、海産物系のお土産が多かったですよ。お土産を買いそびれた時などに立ち寄ると便利かも!
07:00、富山駅に到着です。ここから金沢に向けて移動を始めます。
08:10、定刻より約15分遅れで、バスは金沢駅西口1番バス停に到着しました。高速バス降車時には「車内で出たゴミは持ち返るように」と言われることが多いのですが、杉崎観光バスではゴミ袋の用意があり、そちらに捨てられるのがありがたい!
降車前に、トイレ休憩時に用意されていたバスカードについても紹介しますね。トイレ休憩になると、発車時刻を示すサインと共に、バスカードがダッシュボードに置かれます。
バスカードには、車両の外観やナンバー、裏面には緊急連絡先が書かれています。このように親切な案内をしてくれるバスは初めてでした。見方を変えると、トイレ休憩でバスの場所がわからなくなってしまう人が多いということでしょうか。私も迷子にならないようにしなければ、と気が引き締まります。
今回は上信越道の一部不通により、ルート変更や下道を利用しながらの運行となりましたが、大きな遅れがなかったのはドライバーの力量と言えるでしょう。長時間の運転お疲れ様でした!
杉崎観光バスの魅力は、きめ細やかな温かいサービス!
杉崎観光バスの横浜・東京・大宮~富山・金沢線は、ソフト面のサービスが秀逸。特にトイレ休憩時の手厚いサポートは、これまで数多くの高速バスに乗車してきましたが初めてでした。車内設備は同社の3列シートや、他社の個室タイプほどの豪華さはないかもしれませんが、それを補うほどのホスピタリティを感じました。
運賃もとてもリーズナブルですし、今後杉崎観光バスの高速バスを利用して金沢に遊びに行く機会が増えそうです。北陸好きの人はぜひ、乗車を検討してみてくださいね。
横浜・東京・大宮~富山・金沢線のバス便
(為平千寿香)