"寝過ごさない夜行バス"その驚くべき車両とは?
寝過ごさないためのサービスと聞くと、一般的にはアラームで起きたり、乗務員さんが起こしたりする方法を想像します。しかし今回運行を開始する寝過ごさない夜行バスでは、周囲の乗客に一切迷惑をかけず、かつ乗務員さんの負担も無くスムーズに降車可能。
それを実現するのが「強制降車システム」です。このシステムを開発した担当者にお話を伺いました。
世界初! 寝過ごさない夜行バスの開発秘話
編集部:まずは「寝過ごさない夜行バス」を開発しようと思ったきっかけを教えてください。
開発担当:近年、夜行バスのシートはどんどん眠り心地を追及しており、とても居心地の良い空間となっています。
その一方「ぐっすり眠れすぎて寝過ごしてしまうじゃないか!」という強いご指摘もいただいておりまして…。そこで、誰もが起きられる方法を考えるようになりました。
編集部:開発までには相当なご苦労があったとか?
開発担当:はい。これまでリクライニングを自動的に起こす、ライトを顔に当てるといった方法を試してみたのですが、どうにも皆様に起きていただけず…。そこで、車両を丸ごと一新する決断をしました。
編集部:そんなご苦労があったのですね~。最終的に、どういった車両になったのでしょうか?
開発担当:まず、外観からはわからないかと思いますが、天井を開閉自由にしました。そして、シート座席に特殊なバネを設置。あとはシートベルトを自動で外せるようにしました。
この特殊な車両を利用すれば、降車地にてシートがポーンっと飛び上がるようになり、強制的にお客様に降りていただくことが可能です。これを私どもでは「強制降車システム」車両と呼んでいます。
運行してみて、どういった反応がお客様から返ってくるのか、とても楽しみです。好評であれば、増車も検討していきたいと思います。
編集部:ポーンっと飛び出したあとは、どうなるのでしょう…? 着地時に全身がエアバッグに包まれたりとか…?
開発担当:エアバッグ? そんなもの必要無いですよね?
今回の開発のきっかけとなったお客様は、「お客様は神様と思え!」とおっしゃってたんで。
きっと皆様、雅やかにふわりと着地してくださいますよ!
こう、ふわぁりと! ふわぁりと。(着地する真似をしながら何度も)
だって、お客様は神様なんですから。 (最後は目にいっぱいの涙を溜めて)
「強制降車システム」導入車両には、随時入れ替えていく予定とのことで、入れ替え時期を明確に公表する予定は無く、どのバスに導入されているかは神のみぞ知っているので結論問題無いとのこと。
【フルドリーム交通「寝過ごさない夜行バス」】の詳細
運行開始日
2019年4月1日(月)
対象路線
東京~大阪線「お客様は神様号」
運賃
東京~大阪 片道1,000円(おとな)
※4月1日は、エイプリルフールです。
(バスとりっぷ編集部)