新宿~出雲間を走るWILLER EXPRESSの高速バスはどんなバス?
WILLER EXPRESSが運行する高速バスのうち新宿~出雲間を走るのは、3列独立シート「コモド」と4列シート「リラックス」です(2023年10月現在)。
リラックスは座席と座席の間に小さなパーテーションと、ひとりひとりにカパッと被せられるフード(カノピー)付き。コモドは、プライベートカーテン(MYカーテン)付きの3列独立シートです。
WILLERが運行する東京~出雲間のバス便
3列独立シートのコモドって?
今回は3列独立シートのコモドに乗車したので、その模様をレポートします。車両の前方にはリラックス、後方にはコモドが8席という配置で、1車両に2タイプのシートが搭載されているちょっと珍しい車両です。
3列と4列の料金差は日によりますが1,500円ほどの違い(2023年10月現在)。乗車した日は、4列シートのほうが人気だったのか早く満席になっていました。
コモドはこのようになっています。
フットレストだけでなく足のふくらはぎ部分も休められるレッグレスト付きのシートで、毛布も付いていました。
ほかにも前方のシート(の背面)には、読書灯、物掛けフック、網ポケット、ドリンクホルダーなどが付いており、ひじ掛け部分には収納式の小さいテーブルもありました。MYカーテンの上部はレース状で圧迫感が少なく、しっかりと閉められました。
実際に乗車してみました
今回の乗車地は出雲市駅南口。出雲市駅周辺には高速バス乗り場がいくつかありますが、名前の通り、駅の南口を出て道路を左手に少し行ったところ、出雲市立の文化施設「ビッグハート出雲」という建物の裏手にありました。
バスは定刻通りの18:25に出発して、以降の乗車地である松江駅北口と米子駅の2カ所へ向かって進みます。それぞれ順調に到着して19:30、20:15と、こちらも定刻通りに出発。米子駅を出た時点で車内はほぼ満席で、この便の人気のほどが窺えました。
米子駅を出ると、乗務員さんから基本的なアナウンスのあと、音声放送もあったのですが、こちらは日本語、英語、中国語、韓国語と続く、多言語対応でした。
各休憩地と休憩時間、消灯時間は?
休憩の間隔は2時間強に1度くらいで、時間は10~20分ほど。鳥取県西伯郡の大山PA、兵庫県加西市の加西SA、滋賀県甲賀市の土山SA、静岡県周智郡の遠州森町PA、神奈川県海老名市の海老名SAの、5カ所で休憩がありました(渋滞などで場所は変更されることもあるそうです)。
車内の照明は2回目の休憩地・加西SAで少し暗くなり、3回目の休憩地・土山SAを後にしたところで消灯となります。それ以降、休憩地でのアナウンスはないので、降りる方は運転席に表示された出発時間を確認してから降りてくださいね。
プライベート感たっぷりのコモド
ちなみに、休憩後発車前の乗務員さんによる人数確認ですが、コモドはカーテンを閉めると中がわかりづらいため、休憩地に下りるときはカーテンを開けるようにとの「お願い」がありました。また、アナウンスによると確認ができない場合、乗務員さんが足元を照らしたりカーテンを少し開けたりする場合があるそうです。
そこまで外からわかりづらいだなんて、プライベート空間っぷりがすごい……! たしかに、お仕事でしょうか、消灯までサイドテーブルを出して熱心にパソコンを使われている方などがいらして、各自、思い思いに過ごされていました。
各休憩地と到着までをざっとご紹介
大山PA(20:35~20:45)
シンプルなPAで、お店はもう閉まっていました。出雲から乗車した人たちは、待ってましたとこぞってトイレへ。
加西SA(22:35~22:55)
売店などが開いており、買い忘れたお土産などを買えそうです。
土山SA(1:00~1:20)
このSAは大きいし上下線が一緒なので、迷子になる方もいるとか。「名古屋・亀山方面」の駐車場に戻るよう、注意してください。
遠州森町PA(3:15~3:35)
シンプルなPAでした。
海老名SA(5:50~6:05)
ここまで来たら、新宿まであと少し……! 大きいSAで、駐車場も混んでいたからか、別棟のトイレに誘導されました。
バスタ新宿
降車地の「バスタ新宿」の降車場所3階には、定刻の7:30より少し早めの7:15に到着しました。エスカレーターで2階へ下りれば、JRの改札があります。
約13時間の乗車も苦にならず! 快適なWILLER EXPRESSのコモド
カーテンでしっかり仕切られた空間って、本当に快適です。加えて休憩地で都度下車してみた甲斐もあってか、約13時間という長時間の乗車にもかかわらず、新宿に到着してから足のむくみもないし、身体がバキバキということもなく、ひと安心。
車内にトイレが付いていなくても2時間強毎に休憩があるので心強いですし、快適空間の中で降りずに寝続けるもよし、都度降りて身体を動かしてみるもよし、休憩の多さは選択肢の多さにもつながるので、悪くないような気もしてきました。
ちなみに道中で他の乗客の方とお話しする機会があったのですが、往復夜行バスの現地0泊で観光してきた強者がいらっしゃいました。たしかに0泊でも、現地で朝から夕方まで1日遊べてしまう。よいシートを選べば、移動の疲れも軽減されます。
飛行機(羽田空港~出雲空港)はLCCの運航がないため高めですし、鉄道は新幹線と特急など乗り換えも必要で、やっぱり高め&時間もかかる……。東京~出雲は心理的にかなり距離があったのですが、夜行バスを使えば、ぐんと行き来しやすくなることがわかりました。なんたって現地0泊でも行けちゃうぐらいなんだし。
東京~出雲旅行の強い味方、それが夜行バスです~。
WILLERが運行する東京~出雲間のバス便
※取材協力/WILLER EXPRESS
(かとうちあき)