ざっくり、「ブルーシティ号」はこんなバス
- 仙台~青森間約360kmを5時間あまりで結ぶ昼行便の高速バス
- トイレ、座席コンセント付きの快適な車内
- 最安3,900円~と運行日によっては新幹線の約半額以下
東北最大の街「仙台」は、全国有数の高速バス発着拠点。北は青森から西は名古屋、大阪まで、多数の路線が運行されています。
今回ご紹介するのは、仙台と青森を結ぶ高速バス「ブルーシティ号」。
格安な運賃と車窓が魅力の高速バスです。

出発は、仙台駅西口の宮交高速バスセンターから
青森行き「ブルーシティ号」は、JR仙台駅西口から少し歩いた宮交高速バスセンター(仙台駅前40番のりば)から出発します。

バスセンター内には、発券カウンターと自動券売機、時刻表、発車案内LCD表示、自動販売機、コインロッカーが完備。


自動券売機は2台設置されており、「ブルーシティ号」の乗車券は右側の「全路線」用で購入できます。
クレジットカードも利用できるので便利です。私は今回、自動券売機で乗車券を購入しました。

「ブルーシティ号」は、ジェイアールバス東北・宮城交通・十和田観光電鉄・弘南バスの4社が1日4往復運行していますが、私が乗車したのは仙台駅西口10:30発の宮城交通担当便。
※2018年4月1日から1日3往復で運行
定刻10:30の5~10分前にはバスがのりばに着けられ、乗車改札が始まります。

バスが入線すると案内放送が入りますので、聞き逃さないようにしましょう。
トイレ、フットレスト、座席コンセントを完備
では、早速乗車してみましょう。
車内は青を基調としたモケットの4列シートが並びます。通路と床の段差がないのが特徴です。


全区間を運転士2名が交代で運転するため、最後部の座席(4席分)は運転士の休憩席として割り当てられています。
各座席にはフットレストを完備。靴を脱いで足を乗せることができます。

各座席にはコンセントも完備。長時間運行するだけに、携帯電話・スマートフォン利用者にとってはありがたいです。
ただし、Wi-Fiサービスは提供されていませんのでご注意を。
※共同運行会社の車両にはコンセントがない場合あり

車内後部にはトイレもあります。いざというときに安心ですね。

雪景色の中を青森へ向けて北上
10:30定刻に仙台駅西口を発車したブルーシティ号は、仙台西道路を仙台宮城インターへと向かいます。
仙台駅西口で乗車したのは私を含めて13名。平日ということもあってか、車内は空席が目立ちます。
10分程で仙台宮城インターから東北自動車道に入ったバスは、青森までひたすら高速道路を北上。

仙台付近は雪が少なかったのですが、北上するにつれ、次第に雪景色へと変わっていきます。

「ブルーシティ号」は途中2カ所で休憩時間が設けられています。仙台から1時間20分ほどで、最初の休憩場所である岩手県の前沢サービスエリアに到着。
こちらでは10分程停車しました。




前沢といえば、「前沢牛」が有名。このような売店もありました。

今回は時間が無かったので買うことができませんでしたが、聞くところによると、前沢牛を使用したハンバーガーや串ものを販売しているとか。
次回訪問した際は是非とも購入したいですね。
前沢サービスエリアを発車したバスは、青森へ向けてさらに北上。

車窓はすっかり北国の冬景色に変わりました。


私のような北国育ちの人間にとっては、半ば見慣れた風景ですが、そうでない方にとっては「果たして無事に青森に着けるのか…」と不安に思うかもしれませんね。
しかしハンドルを握る運転士は、冬道走行に慣れた精鋭揃いですので、どうかご安心を。
前沢サービスエリアから2時間程で、バスは2回目の休憩場所である秋田県の花輪サービスエリアに到着。
こちらでも10分程停車しました。

サービスエリアと謳ってはいますが、敷地内はトイレと売店、スナックコーナー、そしてガソリンスタンドがあるのみの簡素なつくり。
バスのフロント部にこびりついた雪が、北国の冬の厳しさを物語っています。

花輪サービスエリアを発車したバスは、青森へ向けてラストスパート。


左手には雪化粧した津軽平野も見えてきました。

高速道路上の牡丹平(黒石市)、羽黒平(波岡町)各バス停で降車扱いを行なったバスは、東北自動車道青森インターを通過し、青森自動車道を青森中央インターまで走行。
青森市街では若干の渋滞に巻き込まれましたが、それでも終点の青森駅前には定刻よりも5分程早い15:30に到着しました。

昼間に大雪が降ったのか、バスターミナル構内はかなりの雪が。
雪深い「青森」を印象付ける光景でした。

最安3,900円は新幹線「はやぶさ」の約半額以下
高速バス「ブルーシティ号」の場合、仙台~青森間は5時間05分(冬期間は15分加算)と、所要時間では新幹線に到底及びません。
しかし、ブルーシティ号の運賃は、片道3,900円~6,000円と格安。(運行日によって運賃は変動します)
並行する新幹線「はやぶさ」の片道運賃は11,210円(普通運賃+新幹線特急料金)ですので、実に約半額以下の値段で移動することができます。
まとめ
仙台~青森間約5時間の道のりは確かに長いですが、2回の休憩停車が気分転換になったのと、北国ならではの冬景色が楽しめたことで、思っていたよりも乗車時間が短く感じました。
トイレや座席コンセントなどといった車内設備も見逃せないアピールポイントだと思います。
・時間はかかっても良いので、できるだけ安く移動したい
・サービスエリアでのお土産や軽食なども楽しみたい
・変わりゆく車窓をじっくり楽しみたい
このような人に「ブルーシティ号」を是非ともおすすめしたいです。