お盆時期に東京~大阪間を夜行バスで往復!
2018年夏。今年のお盆休みは8月13日(月)~8月16日(木) となり、お盆休み開始前の週末を合わせると、計6日間の大型連休となりました。
この期間に旅行や帰省で、地方に行かれることも多いことでしょう。
ただし、乗ってしまえば目的地に到着する電車や新幹線とは違い、帰省ラッシュ時の車や高速バス移動では、渋滞が気になります。
そこで、お盆時期に一番混雑すると予測される8月11日(土)を往路、8月15日(水)を復路とし、夜行バスで東京~大阪間を移動してみました。
それでは、バスや高速道路、サービスエリア内施設の混雑状況についてレポートします!
8月11日(土)往路「東京→大阪」の混雑状況
2018年8月11日(土)、東京駅八重洲南口の鍛冶橋駐車場から出発するユタカ交通の「ユタカライナー15号」に乗車し、大阪の梅田を目指しました。
まずは、乗車地の混雑状況をお伝えします。
東京駅八重洲南口近くの鍛治橋駐車場の待合室は室内と表の2カ所ありますが、室内の待合室は人と荷物でごったがえしており、クーラーの効きが良くなかった様子です。うちわで涼を取る方を何人も見かけました。
外の待合スペースも、地方に向かう乗客であふれていました。
待合所の電光掲示板を確認すると、10分おきに各方面行きのバスが同時に5~9本、鍛治橋駐車場から発着しています。
1本のバスに40人乗車すると考えると、ざっと200人以上がバスを待っていることになります。
定刻となりバスに乗り込むと、予想通りのほぼ満席で出発です!
トイレ休憩を行うサービスエリアについては明言されなかったものの、約2時間おきに行うとのこと。
また、高速道路の混雑状況によっては多少の遅れが見込まれるとアナウンスがありました。
乗客の混み具合
バスの乗客は1名キャンセル分を除いて満員。
カップルや親子連れ、女性の1人利用が多く見受けられました。
停車したSA
0:30 NEOPASA沼津着
2:30 NEOPASA岡崎着
4:45 PAVARIEびわ湖大津着
停車した各サービスエリアのコンビニやレストランの利用者はまばらでした。
渋滞時に混みがちな女性用トイレについても、利用者はちらほらといったところです。むしろ空いていると感じました。
往路の終盤、PAVARIEびわ湖大津の交通情報を確認しましたが、さほど大きな渋滞が発生している様子はありませんでした。
ただし、どのサービスエリアでも駐車場はほぼ満車。バスやトラックの駐車スペースに縦列駐車している車両もありました。
車中泊や車内仮眠をとる方はたくさんいらっしゃったようです。
行程にかかった時間
21:50 東京駅鍛冶橋駐車場発 − 5:57 大阪 梅田プラザモータープール着
(予定では21:50発−6:00着)
結果的に最後まで渋滞に捕まることもなく、ほぼタイムテーブル通りの運行でした。
続いて、復路の「大阪→東京」の混雑状況をレポートします。
8月15日(水) 復路「東京→大阪」の混雑状況
JR大阪駅・各線梅田駅から徒歩でアクセス可能な梅田プラザモータープールより、千葉みらい観光バスの「KBライナー」に乗車し、東京駅の鍛冶橋駐車場を目指します。
では、乗車地の混雑状況からお伝えします。
バス乗り場では案内員の声に注意しなければ、聞き逃してしまうくらいの人だかりでした。
お盆休みを満喫したであろう家族連れも多く、海外からの観光客の姿も見られました。入り口から待合スペースにかけて、大きなスーツケースを引いて歩く人もちらほら。
同便はUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)始発。梅田、京都で乗客を乗せると、バスの座席はすべて埋まりました。さすがUターンラッシュです。
平日の大阪~東京間の高速バスではスーツ姿のサラリーマンの乗客も多いのですが、この日は家族連れや友人同士の利用者が圧倒的に多かったです。
乗客の混み具合
バス利用者は満員。
通常の平日に比べてサラリーマンが極端に少ない印象を受けました。
停車したSA
0:15 草津サービスエリア着
2:40 NEOPASA浜松着
5:00 EXPASA海老名着
各サービスエリアは、ばらつきはあるものの、平日に比べると人が多いと感じました。
草津サービスエリアでは真夜中でもお店・トイレの人の出入りはかなり多く、駐車場には東京方面に向かう夜行バスがたくさん停車していました。
NEOPASA浜松は、草津パーキングエリアに比べると人は少なく、トイレの利用者もちらほらといった程度。
EXPASA海老名ではこの時間になると人がいっきに増え、自家用車、トラック、バスがしきりに往来していました。
行程にかかった時間
22:30 大阪 梅田プラザモータープール発 − 6:50 東京駅鍛冶橋駐車場着
(予定では22:30発−6:54着)
結果的に、予定時刻より数分早く到着しました。
途中、渋滞に巻き込まれることもなく、大阪から東京までストレスなく移動できました。
お盆の夜行バスが混雑しなかったわけは?
今年は予想された渋滞が発生せず、往路・復路ともスムーズに移動できました。
また、混雑している区間だけ、いったん高速道路を降りて一般道を走るといった回避策も取られませんでした。
では、往路、復路で高速道路が渋滞しなかった理由を考えてみます。
往路
NEXCO東日本によると、今年のお盆期間は渋滞を分散させるために、休日割引の対象日を8月11日(土・祝)と12日(日) から、比較的渋滞回数の少ない8月9日(木) と10日(金) に変更したようです。この試みが渋滞分散に奏功したのかもしれません。
来年も同様の取り組みがあるかわかりませんが、高速バスを選ぶ際にこうした情報も知っておくと、少しでも渋滞を回避できる可能性があります。
復路
8月15日(水)はお盆の最終盤ですが、上の図からわかるように、移動が集中しがちな往路の8月11日(土)と比較すると、そもそも渋滞実績回数の平均値は約2分の1です。
加えて、地方からの帰宅のタイミングをずらしたり、8月17日(金)に有給休暇を取得して9連休にした人もいるでしょうから、渋滞が分散されたのかもしれません。
あるいは、日中は渋滞が発生していたとしても夜行バスが走行する深夜帯までには治まっていた可能性もあります。
ただし、高速バスを利用する上で注意する必要があるのは、お盆期間の交通量増大による高速道路上の落下物や故障車、事故車の増加による渋滞です。
今回も下り路線を乗車時の、東名高速下り線・NEOPASA岡崎の交通情報で、深夜2時半にも関わらず故障車が4台、落下物が2点発生しているとありました。
幸いにもこれらの影響は受けず、往復ともに予定通り移動できましたが、ルートや時間、落下物や突発的な事故などにより、高速道路の混雑状況は変わり得ることを念頭に置く必要はあるでしょう。
最後に、参考までにお盆期間の東京~大阪間に該当するJR東海の混雑状況も確認してみましょう。
JR東海の下りのピーク予想は新幹線・在来線ともに8月11日(土)、上りのピークは新幹線が15日(水)でした。在来線特急は11日(土)と予想されました。
この鉄道移動のラッシュのタイミングが、今年の高速道路の渋滞予測と重なり、自家用車での高速道路走行量にも影響を及ぼしたのかもしれません。
以上、ETC割引の日程や例年の渋滞実績回数、高速道路上の突発的なトラブルも配慮しつつ、帰省シーズンの高速バスを利用してみてはいかがでしょうか?
(為平千寿香)