早春に可憐な花を咲かせる梅。梅は四季折々の中で咲く花の中でも桜と並び特に人気の高い花ですよね。たくさんの梅が咲き誇る梅林での花見は格別です。関東近郊には有名な梅林が数多くありますが、今回は、登山やトレッキングのときに梅林も楽しめる山を4つご紹介します。
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1.筑波山(茨城県)
古くから「西の富士、東の筑波」と称され親しまれてきた筑波山。標高は877mと日本百名山の中では最も標高が低い山で、登山やトレッキング初心者の人にもおすすめです。低山でありながらも、そこはさすがの日本百名山。山頂からは関東平野を一望する絶景が拝めます。
登山コースとしては筑波山神社からケーブルカー沿いに続き、樹齢数百年の杉の巨木群と出会える“御幸ヶ原(みゆきがはら)コース”が定番。約2kmのコースで標高差も600mほどなので初心者でも楽しめます。
そんな筑波山の中腹、標高約250m付近で梅を観賞できるのが「筑波山梅林」。斜面に広がる4.5ヘクタールの園内には、約1,000本の白梅、紅梅が植えられており、梅林最上部にある「展望四阿(あずまや)」からは、眼下に広がる梅林全体を見渡すことができます。御幸ヶ原コースのルート上ではありませんが、コースの起点となるケーブルカー「宮脇駅」から歩いて行くことができます。
2.宝登山(埼玉県)
埼玉県秩父郡長瀞(ながとろ)町にある宝登山(ほどさん)は、標高およそ497mと登山・トレッキングデビューを考えている初心者にピッタリの山。秩父鉄道「野上駅」から野上峠を経て宝登山山頂に向かい、麓に鎮座する寳登山神社に下りていく通称“長瀞アルプスハイキングコース”が一般的です(寳登山神社から最寄りの秩父鉄道「長瀞駅」までは歩いて15分ほど)。
コースの途中で立ち寄る宝登山山頂付近には、関東屈指の人気を誇る梅林「梅百花園」があります。『満月』『田毎(たごと)の月』『滄溟(そうめい)の月』といった“月の三銘花”をはじめ、名花・珍品など約170品種を観ることができ、見頃の時期には約470本の梅の競演が楽しめます。
3.幕山(神奈川県)
広大な相模湾に隣する神奈川県の景勝地・湯河原町。町を抱くようにそびえる幕山(まくやま)は、ロッククライミングやトレッキングで人気の山です。
東京からのアクセスも良い幕山は標高626mと気軽に山登りができると初心者にもオススメ。登山ルートとしては「幕山公園」バス停からスタートして幕山山頂を目指し、帰りは大石ヶ平→夫婦の桜の郷を経て「幕山公園」バス停に戻ってくる“幕山ハイキングコース”が一般的です。
途中、ロッククライマーたちに大人気の「幕岩」や、シャクナゲやアジサイなど四季折々の花々が咲く幕山公園を通過。幕山公園は神奈川県を代表する梅林としても有名で、約4,000本もの梅が織りなす紅白の絨毯のような光景は必見です。山頂からは青々とした相模灘と真鶴半島を見下ろす絶景が楽しめます。
4.高尾山(東京都)
都心からのアクセスも良く、標高599mと気軽に登山&トレッキングが楽しめる高尾山。年間250万人を超える登山者が訪れる人気スポットで山登り初心者にもオススメです。高尾山には6つの自然研究路をはじめ、いくつもの登山コースが整備されており、初級者用のコースであれば普段着でも気軽に登ることができます。
そんな高尾山の麓、旧甲州街道沿いには約4.5kmの間に梅林が点在する高尾梅郷と呼ばれるエリアがあります。小仏川沿いの遊歩道をはじめ、「関所梅林」や「天神梅林」、「湯の花梅林」、「するさし梅林」、「木下沢(こげさわ)梅林」などで合計約10,000本もの梅が咲き誇ります。早春の高尾山ハイキングを楽しんだ後は、梅の香りに包まれる高尾梅郷に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
今回は初心者にもおすすめの低山を中心にご紹介しましたが、“初心者向け”や“初級者コース”という紹介があっても、初めて山登りに挑戦する際は単独での行動は避けましょう。天候の急変やコースの逸脱による遭難など思わぬ危険に遭遇することがあるので、経験のある友達とグループで登ったり、可能であれば熟練のガイドをアテンドして山登りを楽しみましょう。