購入したときは真っ白だったTシャツやワイシャツが、いつの間にか黄ばんでしまっていた…という経験をしたことがある方は多いでしょう。黄ばみの原因である汗ジミは、いつも通りに洗濯しただけでは汚れをなかなか落とすことができません。お気に入りの衣類を汗ジミでだめにしてしまわないためにも、正しい汗ジミの落とし方を覚えておきましょう。
今回は、汗ジミを自宅で簡単に落とす洗濯方法と、押さえておきたいコツをご紹介します。
汗ジミを落とす洗濯方法の手順とコツ
正しい洗濯方法とコツを押さえておけば、頑固な汗ジミも簡単に落とすことができます。ここでは、汗ジミを落とす洗濯方法の手順とコツをまとめました。
■1. 汗ジミの部分に洗濯用漂白剤をつける
汗ジミによる黄ばみを白くするには、洗濯用漂白剤の使用が有効です。漂白剤には酸素系・塩素系などいろいろな種類がありますが、酸素系漂白剤なら色柄物にも使えて便利です。洗濯用漂白剤は洗濯時に投入する方法もありますが、汗ジミの場合は洗濯前に直接黄ばみ部分につけ、5分ほど放置してから洗濯すると漂白効果がアップします。
■2. つけ置き洗いする場合の手順
1の方法で汗ジミが落ちなかった場合は、より漂白効果の高いつけ置き洗いにチャレンジしましょう。洗面器に熱めのお湯を張り、漂白剤を10mlくらい溶かしたら、汗ジミのある衣類を浸して、そのまま10~20分ほど放置します。放置し終わったら洗濯機に入れて、いつも通り洗濯しましょう。
■3. 煮沸洗いの手順
つけ置き洗いでも黄ばみが取れないという場合は、煮沸洗いするという方法もあります。大きめの鍋に水を張って沸騰させ、10mlくらいの酸素系漂白剤を入れたら、汗ジミのある衣類を入れて10分ほど煮沸します。漂白剤は熱を加えると漂白効果が高まるので、頑固な汗ジミができている場合におすすめの方法です。ただ、プリントTシャツなどは熱に弱く、インクが剥がれてしまうおそれがありますので、煮沸洗いはNGです。
汗ジミができる原因
汗ジミの原因となる汗は、エクリン腺とアポクリン腺と呼ばれる2つの汗腺から分泌されます。このうち、エクリン腺から分泌される汗はほとんどが水分ですので、放っておいても汗ジミの原因になることはほとんどありません。一方、アポクリン腺から分泌される汗には、水分のほかにアンモニアや脂質、リポフスチンといった成分が含まれています。リポフスチンとは色素成分の一種で、衣類に染みこむとシミやくすみの原因となります。なお、リポフスチンの色は人種によって差があり、同じ汗ジミでも、日本人は黄ばみ、欧米人は黒ずみになりやすいようです。
汗ジミを予防する方法
汗は自然現象なので自分でコントロールするのは難しいですが、事前に対策をしておけば、ある程度汗ジミを予防することができます。ここでは汗ジミ予防に役立つ方法を5つご紹介します。
■1. デオドラント製品を利用する
デオドラント製品をこまめに使用すれば、発汗を抑えることができます。仕事などでこまめに使用できない場合は、揮発性の低いロールオンタイプの制汗剤を使うのがおすすめです。
■2. 脇汗パッド・シートを使う
脇にはさむ、あるいは直接貼るタイプのパッドやシートを使えば、汗が衣類に染みこむのを防ぐことができます。消臭効果のある脇汗パッド・シートを使用すると、汗ジミだけでなくニオイ対策にもなります。
■3. 汗ジミ防止スプレーを使う
あらかじめ衣類に吹きかけておくと、汗を弾いて繊維に染みこみにくくなります。脇汗パッドやシートとは異なり、使用する部位を選ばないので、脇だけでなく、襟の汗ジミが気になる方におすすめです。
■4. ベビーパウダーを振りかける
衣類の襟や脇の部分にあらかじめベビーパウダーを振りかけておくと、粉が汗を吸い取ってくれるので、衣類への汗のしみこみを防ぐことができます。ベビーパウダーを振りかけたら、指で衣類に塗り込み、余分な粉はしっかり払っておくと、粉飛びを予防できます。
■5. 洗濯物はできるだけすぐに洗う
汗ジミに限らず、どんな汚れも時間が経つほど落ちにくくなっていきます。忙しいと、ついつい洗濯物を溜め込んでしまいがちですが、汗をかいた日に着ていた服は、できるだけすぐに洗濯するようにしましょう。
汗ジミはコツさえ覚えておけば簡単に落とせる!
衣類についた汗ジミは、酸素系漂白剤を使えば簡単に落とすことができます。ただ、時間が経つと汚れが頑固になってきますので、汗をかいたなと思ったら、その日に着ていた服はなるべく早めに洗濯することを心がけましょう。
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