
今日19日は、北海道付近を低気圧が進み、沖縄・奄美付近を熱帯低気圧が通過しています。北海道と沖縄・奄美付近には活発な雨雲がかかっており、明日20日にかけて土砂災害などに注意・警戒が必要です。また、東日本から西日本では、局地的に雨雲・カミナリ雲が発達中のため、ゲリラ雷雨に注意してください。
●明日20日にかけて北海道では土砂災害に厳重警戒
今日19日は、北海道付近を前線を伴った低気圧が進んでおり、北海道や東北北部で活発な雨雲が発生しています。北海道の渡島半島付近では大雨となっており、24時間で8月1か月分に迫る約150ミリの雨が降った所がありました。このあとも夕方にかけてカミナリを伴い非常に激しい雨の降る所がある見込みです。土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水や河川の増水・氾濫に警戒してください。雨雲の発達の程度のよっては、警戒が必要な地域や期間が拡大する可能性があります。
また、北海道の日本海側のそのほかの地域や東北北部の日本海側でも激しい雨の降る所がある見込みです。北海道の日本海側では19日夜にかけて、東北北部の日本海側では明日20日にかけて、土砂災害などに注意・警戒が必要です。
●沖縄・奄美周辺では熱帯低気圧に伴う雨雲が発達
今日19日、沖縄付近を北へ進んでいる熱帯低気圧は、台風に発達する可能性は小さくなりました。しかし、沖縄や奄美周辺では、熱帯低気圧に伴う活発な雨雲が発生しています。奄美地方では、明日20日にかけて局地的に激しい雨が降るおそれがあります。土砂災害や低い土地の浸水などに注意してください。雨雲の発達の程度によっては警報級の大雨となる可能性もあります。うねりを伴った高波にも注意が必要です。
また、沖縄本島地方では、今日19日は強風に、明日20日にかけてはうねりを伴った高波に注意してください。
●東~西日本ではゲリラ雷雨に注意
今日19日は、東北南部から九州は強烈な日差しの届いている所が多く、日中、気温が上昇しています。地上付近の気温が高くなるほど大気の状態が不安定となっており、昼過ぎには所々で局地的に雨雲・雷雲が発生しています。画像は今日19日午後6時の雷の発生する確率を表しており、オレンジや赤になるほど確率が高いことを示しています。関東や東海の内陸部、それに中国山地や九州山地では、今日の午後は発雷確率が高く、ゲリラ雷雨となるおそれがあります。なお、関東南部では、昨日18日の大雨で地盤の緩んでいる所があります。レーダーなどで最新情報を確認し、土砂災害などに注意・警戒してください。
●大雨が発生したとき危険な場所
実際に大雨が発生したら適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。
① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によってドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。