
24日にかけては、梅雨末期のような大雨になる所も。小笠原近海にある熱帯低気圧が、今後台風となり小笠原諸島に接近。本州への直接的な影響はないものの、局地的な大雨や暑さをもたらす一因に。最新の情報にご注意ください。
●梅雨前線の活動が活発化 関東も24日は広く雨に
明日24日にかけては、本州付近に停滞する梅雨前線や新たに発生する台風の動向に注意が必要です。今日23日の夜までには東シナ海に低気圧が発生するため、梅雨末期のような大雨になる所もあるでしょう。
今日23日の朝にかけては、岐阜県高山市で6時間降水量が137.5ミリ(9:00まで)など、6月としては記録的な大雨になっている所があります。九州から東海では24日にかけても雨で、局地的に激しく降るでしょう。北陸や東北は、明日24日の午後になると雨の範囲が狭くなりそうです。一方、梅雨明けのような天気が続いていた関東は、24日は次第に雨の範囲が広がるでしょう。
また、25日も西日本や東日本では雨雲の発達しやすい状態が続くため、急な強い雨や雷雨、竜巻などの激しい突風に注意が必要です。
●新たな台風 小笠原諸島に接近
熱帯低気圧は、今日23日の午前3時には小笠原近海にあって、1時間におよそ15キロの速さで北西へ進んでいます。中心の気圧は1006hPa、中心付近の最大風速は15メートル、最大瞬間風速は23メートルとなっています。今後は台風となり、今日23日夕方から夜遅くにかけて小笠原諸島に最接近する予想です。
小笠原諸島では、夕方にかけて雷を伴った激しい雨の降る所があるでしょう。熱帯低気圧から変わる台風の進路や発達の程度によっては、警報級の大雨となる可能性があります。また、今夜にかけて最大風速は17メートル、瞬間的には25メートルと、風に向かってあるけないほどの強風となるでしょう。波の高さは4メートルの予想です。土砂災害に注意・警戒し、強風やうねりを伴う高波、落雷、突風にご注意ください。
新たに発生する台風は、24日夜には再び熱帯低気圧となり、関東など本州への直接的な影響はない見込みです。ただ、熱帯由来の暖かく湿った空気が流れ込む影響で、局地的な大雨や蒸し暑さの原因となるでしょう。最新の情報をこまめに確認してください。
●大雨の時に危険な場所
実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。
① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によってドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。