
今週は梅雨空が戻り、雨の降る所が多くなるでしょう。日本列島に近づく熱帯低気圧の影響で前線が活発になり大雨になる所もありそうです。また、気温の高い状態も続くため熱中症にも引き続きご注意ください。
●1週目(23日~29日):梅雨空が続く 熱帯低気圧の影響で大雨の恐れも
梅雨はもう明けたの?と思うような空模様が続いていた日本列島ですが、昨日21日(土)から梅雨前線がかかり始め、梅雨空が戻ってきています。今週は梅雨空が続き、日本の南から近づいてくる熱帯低気圧の影響で大雨になる恐れもあります。
この先のポイントはやはり、「雨」と「暑さ」です。大雨と熱中症には警戒してください。では、日ごとに詳しく見ていきます。
明日23日(月)から25日(水)にかけては、梅雨前線が本州付近に停滞するでしょう。また、日本の南からは熱帯低気圧が北上し、日本列島に徐々に近づく見込みです。現在の予測では台風まで発達しない見通しですが、南国由来の暖かく湿った空気が梅雨前線を刺激し、前線周辺では活発な雨雲や雷雲が次々と発生するでしょう。東北から九州、沖縄の広い範囲で雨が降り、雷を伴う所もありそうです。同じような所で雨が続く可能性もあります。梅雨空が戻ったと思ったら、梅雨末期のような大雨になる所もあるでしょう。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
26日(木)から27日(金)にかけては、気圧の谷や湿った空気の影響を東北や関東甲信、北陸、東海と沖縄を中心に受けるでしょう。これらの地域で雨が降りやすく、局地的に雷雨や短い時間で雨が強まることもありそうです。
28日(土)から29日(日)になると、高気圧が勢力を広げ、晴れる所が多くなるでしょう。ただ、にわか雨や雷雨の所はありそうです。
最高気温は、昨日21日(土)までの一週間は35℃を超える所もあるなど、厳しい暑さが続きましたが、今週前半は高い所でも32℃~33℃くらいで、20℃台が増えるでしょう。猛暑は少し収まりますが、湿度は高いため、不快な暑さは続きそうです。熱中症のリスクは高いままなので、こまめな水分補給や室内では適切にエアコンを使用するようにしましょう。週後半になると暑さが戻り、東京や名古屋、大阪、福岡、那覇では33℃前後まで上がる予想です。
●2週目(30日~7月5日):東海~九州は連日熱帯夜 夜も熱中症に注意
期間後半の30日(月)以降は、梅雨前線は本州付近で勢力が少し衰えるため天気図には現れないかもしれませんが、日本列島には暖かく湿った空気が流れ込むでしょう。北海道から九州にかけて、雨が続くような梅雨空という感じではありませんが、油断は禁物です。日中の気温上昇と湿った空気の影響で午後に入ると大気の状態は不安定になるでしょう。内陸や山沿いを中心に、雷雨や短い時間に強まる雨に注意が必要です。都市部でも雨マークが連日隠れていますので、天気の急変には注意してください。
スーパーコンピュータの複数ある予想のなかには、7月に入ると直ぐに、熱帯擾乱(台風)が沖縄付近に近づく予想もあります。まだ、先のことで変わる可能性もありますが、本格的な台風シーズンはこれからです。最新の情報を確認し、万が一台風が近づく予想が出た場合は、早め早めの行動をとるようにしましょう。
最高気温は、札幌や仙台では28℃から30℃ほど、東京や名古屋、大阪、福岡、那覇は33℃前後で35℃を予想している日もあります。最低気温を見ると、名古屋や大阪、福岡、那覇で連日25℃以上と熱帯夜も続くでしょう。昼間の熱中症対策はもちろん、夜も寝る前に水分を補給し、枕元に水を用意しておくなど、寝ている間の熱中症にも十分にご注意ください。
●大雨の備え
大雨が予想される場合、災害による被害を少しでも小さくしたいものです。そのために、あらかじめ備えておいていただきたいことは、次の3つです。
① 避難場所や避難経路の確認をしておきましょう。いざ大雨による災害が発生すると、避難経路が通れなかったり、避難場所に行けなくなったりすることもあります。複数の避難場所や避難経路を確認しておくことが大切です。また、川や斜面の近くは通らないようにするなど、浸水や土砂災害の危険性が高い場所を避難経路に選ぶのは、避けてください。確認した避難場所や避難経路の情報は、家族で共有しておきましょう。
② 非常用品の準備をしておきましょう。非常用の持ち出し品は、リュックなど両手が使えるものに入れて、すぐに持ち出せる所においてください。避難時に履く靴は、スニーカーなど、底が厚く、歩きやすい靴を用意するのが安全です。また、水道や電気など、ライフラインが止まった時に備えて、水や食料も用意してください。
③ 側溝などの掃除をして、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。
いずれも、大雨になる前に、なるべく早い段階で備えるよう、心がけてください。