
8日(日)から九州を中心に記録的な大雨となり、鹿児島県・指宿市では今日11日(水)7時10分までの72時間雨量が514.0ミリと、観測史上最大を記録しています。四国や近畿、東海地方も降り始めからの雨量が広く100ミリ以上となり、地盤の緩んでいる所があります。今日11日(水)の午後は、西日本・東日本の雨の範囲は次第に狭くなりますが、引き続き土砂災害などに警戒が必要です。
●西・東日本で広く地盤緩む
8日(日)から梅雨前線が本州付近に北上し、今日11日(水)の午前中にかけて、西日本から東日本で断続的に雨が強まっています。鹿児島県・指宿市では、今日11日(水)7時10分までの72時間雨量が514.0ミリと、観測史上最大に。四国や近畿、東海、長野県付近にも発達した雨雲が次々と流れ込み、地盤の緩んでいる所が多くなっています。
●雨がおさまっても土砂災害など警戒を
今日11日(水)午後は、梅雨前線が少し南下し、活動もこれまでよりは弱まる見込みです。次第に雨の範囲は狭くなり、西日本・東日本では夜までに雨のやむ所が多くなりそう。ただ、地面にしみ込んだ大量の雨水は、すぐに抜けていくことはありません。雨がやんだ後も、土砂災害には引き続き警戒が必要。川が増水した状態もしばらく続くため、危険な場所には近づかないようにして下さい。
また、北海道付近には上空に寒気を伴った低気圧が近づくため、局地的な雨の強まり、落雷など注意が必要です。
●土砂災害の前触れは
土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。