
気象庁は今日29日、この先の1か月予報を発表。降水量は北日本や西日本の太平洋側を中心に平年より多く、梅雨入り前から大雨のおそれも。気温は北日本、東日本、沖縄・奄美で平年より高く、西日本は平年並みか高い見込み。特に、6月後半は全国的に気温が高く、熱中症に注意。
●数値予報モデルによる予測結果
気象庁は今日29日(木)、この先の1か月予報を発表しました。
1か月平均の海面気圧(左図)は、黄海付近と北日本付近で高いほか、日本の南でも高いと予測されています。一方、間に位置する本州南岸付近では、気圧の谷が予測されています。このため、東・西日本を中心に前線や高気圧の縁辺を回る湿った空気の影響を受けやすい時期があるでしょう。
上空約1500mの気温(右図)は、華北から黄海付近では低い一方、カムチャツカ付近と日本の南で平年より高いと予測されています。このため、日本付近では、平年より高く、暖かい空気に覆われやすい見込みです。
●6月も寒暖差大 6月後半は全国的に高温 かなり蒸し暑く
この先1か月の気温は、北日本、東日本、沖縄・奄美で平年より高く、西日本は平年並みか高い予想です。
気温の予想を期間ごとに見てみると、6月は前半を中心に気温の変化が大きくなりそうです。
6月1週目は、西日本で平年より低く、東日本は平年並みか低い見込みです。急にひんやりと感じられる日もありますので、服装選びにご注意ください。
6月2週目は高い傾向で、特に北日本と沖縄・奄美で平年より高いでしょう。6月中頃からは全国的に気温は平年より高い見込みです。気温だけでなく湿度も上がり、かなり蒸し暑く感じられる日が増えるでしょう。湿度も高くなると、熱中症へのリスクが高まります。梅雨の晴れ間はもちろんのこと、曇りや雨の梅雨空でも暑さに気を付けた方が良さそうです。
●関東甲信など梅雨入りは6月中旬 平年より遅い傾向に
今日29日、日本気象協会は、第4回「2025梅雨入り予想」を発表しました。
前回の予想よりも関東甲信から中国地方にかけて梅雨入りのタイミングが遅れる見込みです。
気象庁資料などによると梅雨前線が本州付近に停滞しやすくなるのは、6月9日頃となるでしょう。6月上旬は九州北部や四国を中心に、次第に梅雨前線の影響を受けやすくなり、梅雨入りとなる見込みです。6月中旬には、近畿や東海、関東甲信でも前線の停滞によって、曇りや雨のすっきりしない天気になる日が増え、このタイミングで梅雨入りとなるでしょう。北陸や東北も6月中旬に梅雨入りとなる見込みです。
1か月の降水量は西日本の太平洋側や北日本で平年より多い見通しで、梅雨入り前の地域でも、雨の情報に注意して、早めに備えを行っておきましょう。