
今夜25日は、日本の上空を「きぼう」のある国際宇宙ステーション(ISS)が通過し、西日本を中心に見える可能性があります。また、今週は毎日のように日本の上空を「きぼう」が通過するため、見えるチャンスが多くあります。いつ見えるのか?天気は?気になるポイントをまとめました。
●今夜は「きぼう」が日本の上空を通過
今夜25日(日)の夜は、「きぼう」/国際宇宙ステーション(ISS)が日本の上空を通過します。
国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から約400km上空に建設された実験施設で、「きぼう」とは、その中の日本実験棟の名前です。ISSはサッカー場くらいの大きさで、1周およそ90分というスピードで、地球の周りを回っていて、条件が揃えば地上から肉眼で見ることができます。
今夜は21時37分頃から見え始め、中国地方や四国を通過するため、西日本が中心とはなりますが、全国の広い範囲で見ることができます。札幌では西南西の方向に21時38分頃、那覇では北の方向に21時39分頃から見え始めます。
上の図は、「きぼう」が見え始める時刻と、最大仰角(最接近)時の方角です。
福岡と広島は「〇」と条件が良いので、「きぼう」を見つけるチャンスです。大阪、金沢、東京、仙台、秋田、札幌、沖縄も「△」と見ることができそうです。ただ、「きぼう」が高度が低い所を進むため、空が開けた所で見るようにしましょう。
●気になる今夜の天気は
気になる今夜の天気ですが、21時30時~40分頃は、北海道から東北、北陸、関東と沖縄は曇りや雨の所が多く、「きぼう」を見るにはあいにくの天気となりそうです。東海から九州にかけては晴れる所が多く、見えるチャンスはありそうです。
「きぼう」が見える21時30分前後は、日中ほど暑さはなく、ヒンヤリする所もあるでしょう。屋外で観測されるかたは、羽織るものなどがあると良さそうです。
●今週は毎日のように「きぼう」が見られるチャンス
明日26日(月)の夜も「きぼう」が見えチャンスがあります。明日は20時49分頃から観測のチャンスがあります。
東京、大阪、金沢は「◎」、福岡と仙台、秋田は「〇」と条件が良いので、「きぼう」を見つけるチャンスです。札幌は「△」と見ることができそうです。那覇は残念ながら見ることはできないでしょう。また、天気も今日25日より晴れる範囲が広がるため、より多くの所で観測のチャンスがあります。
今週は、27日(火)は20時1分頃、28日(水)は20時49分頃、29日(木)は20時1分頃、30日(金)20時50分頃、31日(土)20時1分頃も「きぼう」が見える所があります。
●きぼうが見える条件
きぼうが見える条件
国際宇宙ステーション(ISS)が地上から見られる条件は以下の3つです。
① 晴れていること
ISSは雲より高い宇宙空間を飛んでいるので、曇っていると地上からは見えません。
② 自分の上空をISSが通過すること
ISSは同じ軌道を回っていますが、地球が自転によって回転しているため、ISSが通過する位置は変化しています。自分の上空付近をISSが通過するタイミングで見ることができます。
③ 自分のいる場所は夜で、ISSが昼であること
ISSは自分で光っているわけではなく、太陽の光を反射して明るく輝きます。ISSが地上から見えるためには、ISSには太陽の光が当たっており、地上は夜となっていなければいけません。上の図のように、ISSは地上400km上空にあるため、地上の日が落ちてからしばらくの間は太陽に照らされています。同様に、地上の日の出よりも先に上空の ISS には太陽の光が当たります。日の出前や日の入り後の約 2 時間は、地上は夜ですが400km上空はまだ昼の状態で、この時間帯に ISSが自分の上空付近を通過した時にISSを見ることができます。