1月13日午後9時19分頃に発生した日向灘を震源とするマグニチュード6.9の地震を受けて、気象庁では、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会を臨時に開催し、この地震と南海トラフ地震との関連性について検討しましたが、午後11時45分、今回の地震は、南海トラフ地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる現象ではないとして、調査終了を発表しました。ただし、いつ地震が発生してもおかしくないことに留意し、日頃からの地震への備えを確実に実施しておくことが重要です。
●南海トラフ地震臨時情報とは
「南海トラフ地震臨時情報」は、南海トラフ沿いで異常な現象を観測された場合や地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合等に、気象庁から発表される情報です。情報名の後にキーワードが付記され「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」等の形で情報発表されます。
気象庁は、1月13日午後9時19分頃に発生した地震をうけて(震源地:日向灘(北緯 31.8度、東経 131.6度)、震源の深さ:約30km地震の規模(マグニチュード):6.9と推定)、南海トラフ地震臨時情報の発表条件に合致したため、午後10時30分、今回発生した地震と南海トラフ地震との関連性についての調査をしました。その後、「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の臨時会合における調査結果が発表(午後11時45分)され、3段階の情報のうち、「南海トラフ臨時情報(調査終了)」という情報が発表されました。この情報は、巨大地震警戒、巨大地震注意のいずれにも当てはまらない現象と評価した場合に発表されます。調査終了が発表された場合は、地震の発生に注意しながら通常の生活を行いましょう。ただし、大規模地震発生の可能性がなくなったわけではないことに留意しておきましょう。
●1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意
過去の事例では、大地震発生後に同程度の地震が発生した割合は1~2割あることから、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意してください。特に今後2~3日程度は、規模の大きな地震が発生することが多くあります。
●地震に備える~家の中にある危険を認識する
家具の転倒を防ぐ対策をしましょう。特に、寝室の安全はしっかりと確保してください。普段寝ている場所に寝転がり、家具が倒れてきたり、ものが落ちてきたりしないか確かめておきましょう。
●地震に備える~ハザードマップや避難場所の確認をする
国土交通省や各自治体のホームページなど、インターネットからハザードマップを入手することが可能です。ハザードマップは随時更新されますので、定期的に確認するようにしましょう。ハザードマップを確認して、土砂災害や液状化現象の危険性の高い場所を確認しておきましょう。地盤によって揺れる大きさが変わります。「地震のゆれやすさ全国マップ」を確認して、心づもりをしておきましょう。周辺地域で過去に起きた震災を把握し、危険意識を日頃から持っておくようにしましょう。
●地震に備える~非常用グッズの確認をする
万が一に備えた非常用グッズをリュックにまとめておきましょう。非常用グッズの使用期限や消費期限は定期的に確認しましょう。避難時に必要なものは、日頃からリスト化しておくと便利です。地震による停電や通信回線が集中してもいち早く正しい情報を入手できるようにしておくことが大切です。情報をいつでも入手できるように、電池式のラジオを用意しておきましょう。緊急警報放送に対応しているラジオは、緊急時に自動的に電源が入るようになっています。