台風5号は今日12日(月:振替休日)の朝までに東北に上陸し、東北を横断する見込みです。岩手県ではすでに記録的な大雨となっている所があります。今日12日(月:振替休日)の午前中は、青森県、岩手県、宮城県で線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。
●台風5号 東北に上陸 横断へ
台風5号は、今日12日(月:振替休日)午前5時には気仙沼市の東南東約80キロを1時間におよそ10キロの速さで西北西へ進んでいます。台風5号は、勢力を維持したまま西北西に進み、今日12日(月:振替休日)の朝までに東北に上陸して、東北を横断する見込みです。
その後、14日(水)までに台風は日本海に進んで熱帯低気圧に変わりますが、動きが遅くなるため、東北や北海道を中心に、台風や台風から変わった熱帯低気圧の影響が長引く恐れがあります。
●線状降水帯が発生の恐れ
東北の太平洋側では、台風本体や台風周辺の暖かく湿った空気の影響により、大気の状態が非常に不安定となって、激しい雨が降っている所があります。岩手県久慈市下戸鎖では今日12日(月:振替休日)午前4時までの24時間降水量が300ミリを超え、平年の8月1か月分の降水量の2倍近い記録的な大雨となっています。
東北を中心に、今日12日(月:振替休日)は局地的に雷を伴った非常に激しい雨が降り、13日(火)にかけても激しい雨が降って、さらに雨量が増えるでしょう。青森県、岩手県、宮城県では引き続き今日12日(月:振替休日)の午前中は、線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。
13日(火)午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で
東北 250ミリ
その後、13日(火)午前6時から14日(水)午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で
東北 150ミリ
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがあります。土砂災害、河川の増水や氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒してください。
●暴風や高波に警戒
東北や北海道では今日12日(月:振替休日)は、海上を中心に非常に強い風が吹く所がある見込みです。
今日12日(月:振替休日)に予想される最大風速(最大瞬間風速)
東北 25メートル(35メートル)
北海道 18メートル(25メートル)
13日(火)に予想される最大風速(最大瞬間風速)
東北 15メートル (23メートル)
東北や北海道では今日12日(月:振替休日)は、大しけとなる所がある見込みです。
今日12日(月:振替休日)に予想される波の高さ
東北 7メートル うねりを伴う
北海道 6メートル うねりを伴う
13日(火)に予想される波の高さ
東北 4メートル うねりを伴う
北海道 4メートル うねりを伴う
暴風や高波に警戒してください。海岸付近には近づかないでください。
お盆休み期間で移動の多い時期ですが、交通機関が大きく乱れる可能性もあります。予定の変更も視野に、迂回ルートや代替ルートも検討してください。
●台風の大雨 土砂災害から避難するには
今回の台風では、東北を中心に、大雨が予想されていて、土砂災害の恐れがあります。土砂災害から避難するには、ポイントが2つあります。
1つめは、早めの避難を心掛けることです。特に、お年寄りや障害のある方など、避難に時間のかかる方がいらっしゃる場合は、大雨になってしまう前に、行動してください。また、夜中に大雨が予想される場合は、なるべく明るいうちに、避難所など安全な所へ避難することが重要です。
2つめは、より安全な所へ避難することです。これまで、土砂災害の多くは、木造家屋の1階で被害にあっています。すでに雨が強まっているなど、どうしても避難場所への移動が困難な場合は、近くの頑丈な建物の2階以上へ移るのも、選択肢の一つです。家の中に留まる場合も、斜面から離れた部屋や、2階以上の部屋へ移ってください。
万が一、土石流が発生した場合は、土砂の流れる方向に対して直角に、できるだけ高い所へ避難することが、命を守ることにつながります。
●台風の大雨 洪水から命を守るためには どこへ避難?
台風によって大雨になると、川の水が増水するなど、洪水の危険度が高まります。洪水で命の危険が迫った場合、建物の上の階に避難すべきか、建物から離れて避難する必要があるのか、命を守るべき行動が違ってきます。
①堤防の近くで、川が氾濫すると、建物の流出が想定される場合
②建物の最上階の床まで、水が浸水すると想定される場合
③地下室などに、水が浸水すると想定される場合
④海抜ゼロメートル地帯で、長い時間、浸水が続くと想定される場合
⑤山間部で、川の流れの速い所など、建物の流出が想定される場合
こんな場合は、命に危険が及びますので、建物の2階以上に避難する「垂直避難」ではなく、建物から離れる「立ち退き避難」をしてください。