8月の平均気温は、30日迄で、福井・金沢・富山・新潟のいずれも史上初の30℃超えとなっています。31日の北陸地方も、体温超えの危険な暑さが予想される所もあり気温の高い状態が続く見込みです、このままいけば、観測史上最も暑い8月となるのはほぼ確実な情勢で、これは南国沖縄の那覇よりも約2度も高く史上最も暑い夏だったとも言えそうです。
●8月の平均気温 いずれも観測史上初の30℃超え 那覇より2度前後も高い
8月は、動きの遅い台風6号や7号の影響で南から暖かい空気が持続的に流れ込みました。特に中旬頃は、南からの山越え気流が風下で昇温するフェーン現象が度々発生。8月9日には三国で39.7℃、10日には小松で40.0℃、14日には三条で39.8℃を観測する等、体温超えの危険な暑さが頻発、気温の高い状態が続き、亡くなる方も確認されています。
その結果、月平均気温は30日迄で、那覇は28.6℃を観測した一方、福井と金沢は30.4℃、富山と新潟は30.5℃といずれも観測史上初の30℃超えで、4市のいずれも那覇より2度前後も高くなっています。
●猛暑日日数 那覇は0日 福井は30日 富山は27日 熱中症警戒アラートは
2023年の最高気温35℃以上の猛暑日日数は、8月30日迄で、福井は30日、金沢は16日、富山は27日、新潟は17日を観測しました。一方、那覇はゼロ日となっており、北陸の猛烈な暑さが際立っていることが分かります。
また、8月の最低気温25度以上の日数は、福井は26日、金沢は30日、富山は25日、新潟は26日、那覇は28日を観測。こちらに関しては5地点間で大きな差はないようです。
また、2023年の熱中症警戒アラートの発表回数(31日迄)は、北陸4市は2022年比で大幅増となっています。特に新潟は4県で最多の38回、富山は2022年比で7倍超えとなるなど、いずれも沖縄本島地方を対象に発表された回数より多く、今夏の北陸地方が熱中症リスクが極めて高かったことがうかがえます。
※那覇は、沖縄本島で比較的平地が多い南部に位置しています。北陸地方(本州)のように大規模なフェーン現象の発生は見込まれません。また、どの方角からの風も概ね海風となり、地表付近に熱がこもりにくいため、気温のベースは北陸地方より高くても、猛暑日が多くなるような極端な暑さにはなりにくいと考えられます。