この先も北日本に前線が停滞し、東北北部は災害級の大雨が長引く恐れ。関東以西は猛烈な暑さが続くでしょう。東京都心はさらに猛暑日日数が増え、内陸部では最高気温が40℃くらいまで上がる日も。
●東北北部は災害級の大雨が長引く恐れ
きょう9日、北日本に延びている前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでおり、東北北部では大気の状態が非常に不安定となっています。
青森県では7時までの1時間と14時までの1時間に深浦町付近でレーダーの解析により猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が発表されました。青森県弘前市の一部に、きょう9日13時33分に「緊急安全確保」(警戒レベル5)の情報も発令されました。
上の図は11日(木)までに予想される72時間雨量の最大値と、その雨量がそれぞれの場所において過去最大の雨量と比較して何割に達するのか、ということを示しています。これが100%前後に達すると、甚大な被害の発生する可能性が高まるという研究結果があります。青森県や秋田県を中心に100%を超え、災害級の大雨が長引く可能性があります。
10日(水)にかけても東北北部では雷を伴って非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
その後13日(土)頃にかけても前線が北日本に停滞しゃすく、強弱を繰り返しながら雨が降り、さらに雨量が増える恐れがあります。大雨災害に厳重な警戒が必要です。
●関東以西は酷暑が長引く
関東から九州、沖縄は太平洋高気圧に覆われています。きょう9日も猛烈な暑さに見舞われ、東京都心の最高気温は35℃以上となり、今シーズン14回目の猛暑日に。1875年の統計開始以来、歴代最多日数を更新しました。
この先1週間も猛烈な暑さは衰えない予想です。関東以西は35℃くらいまで上がるでしょう。東京都心も35℃以上の日が多く、さらに猛暑日日数は増える見込みです。関東の内陸などではお盆休み期間に40℃くらいまで上がり、体温超えの暑さになる所があるでしょう。熱中症リスクが高い状況が続きます。暑さ対策を万全になさってください。
●熱中症の応急処置
熱中症は、できるだけ予防したいものですが、万が一、症状が疑われる場合は、次のような応急処置が必要です。
まずは、涼しい場所へ移動しましょう。冷房の効いた部屋や、屋外では風通しのよい日陰で、できるだけ早く、体を冷やしてください。
衣服を緩めて、体から熱を逃がしましょう。体温を下げるためには、冷やした水のペットボトル、氷枕などを使って、両側の首筋や、わきの下、足の付け根を冷やすと効果的に体温を下げることができます。
水分と塩分を補給しましょう。冷たい水を、自分で持って飲んでもらうと、体にこもった熱を奪うだけでなく、水分補給もできます。また、経口補水液やスポーツドリンクを飲めば、汗で失われた塩分も適切に補えます。
ただ、吐き気を訴えたり、意識がなかったりするなど、自分で水分を摂ることができない場合は、口から水分を補給するのは禁物です。すぐに病院へ運んでください。