12月は強い寒気が度々流れ込み、日本海側を中心に大雪に見舞われました。名古屋でも積雪に。12月のまとめと2022年1月の見通しです。
●17日~18日 寒気流入 札幌でドカ雪 関東以西で初雪ラッシュ
12月は強い寒気の影響で、度々大雪となりました。
17日(金)から18日(土)にかけては、冬型の気圧配置が強まり、寒気が流れ込みました。日本海側は広く雪が降り、札幌市ではドカ雪に。18日(土)午前5時までの24時間に降った雪の量が55センチと1999年の統計開始以来、最も多くなりました。
太平洋側にも雪雲が流れ込み、17日(金)には前橋や岐阜、名古屋、津、彦根、下関、広島、岡山、和歌山、福岡、佐賀、大分、長崎、熊本、松山、高知で初雪を観測。18日(土)には神戸や高松で初雪となるなど、関東以西で初雪ラッシュになりました。
●25日~28日 近畿北部を中心に記録的な大雪 東京都心で3日連続冬日
25日(土)から28日(火)にかけて冬型の気圧配置が強まり、強い寒気が流れ込みました。日本海側を中心に大雪となり、特に「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)※」に伴う発達した雪雲が次々と流れ込んだ近畿北部や山陰では記録的な大雪となりました。(※「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」とは、シベリア大陸から流れ込んだ冷たい風が、朝鮮半島北部に位置する長白山脈によって、いったん二分されたのち、風下である日本海で再び合流することによってできる収束帯(雪雲が発達しやすいライン)のことです。)
24時間降雪量は滋賀県彦根市で68センチ(27日5時まで)、兵庫県朝来市和田山で71センチ(27日4時まで)と統計開始以来1位の記録を更新しました。鳥取県智頭町では68センチと12月では統計開始以来、最も多くなりました。(統計開始年は彦根市は2001年、和田山、智頭町は1981年)
また、太平洋側にも雪雲が流れ込み、名古屋市では27日(月)に2センチの積雪を観測しました。滋賀県や山陰では所々で車の立ち往生が発生、東海道新幹線で遅れがでるなど、交通機関に影響がでました。
関東の平野部は冬晴れとなりましたが、26日(日)には雪が一時的にチラつき、東京で平年より8日早く初雪を観測しました。また、朝晩は冷え込みが強まり、東京都心でも26日(日)から28日(火)は最低気温が0℃未満と3日連続で冬日になりました。
●寒空の中ウメが開花
厳しい寒さの中ですが、22日(水)には松山でウメが開花しました。全国で今季最も早い観測でした。続いて、29日(水)には高松で、30日(木)には那覇でウメが開花しました。いずれも平年より2週間程度、早い開花となりました。
春告草とも呼ばれるウメですが、近年では12月にウメの開花前線がスタートすることが多く、今シーズンもこの時期にスタートしました。
●1月はどうなる?
1月7日(金)頃にかけては冬型の気圧配置が強まり、日本海側は平年より雪が降るでしょう。大雪に警戒が必要です。一方、太平洋側は晴れる日が多いでしょう。平均気温は北海道から九州にかけて平年より低く、年明け後も厳しい寒さが続きそうです。
1月8日(土)頃からの1週間は北海道や東北では低気圧の影響を受けやすいでしょう。強い寒気の流れ込みはないものの、雪が降りやすく、雪崩に注意が必要です。平均気温は北海道や東北では平年並みか高いですが、関東以西は平年並みでしょう。
1月15日(土)頃からも日本海側は雪が降りやすく、太平洋側は晴れる日が多い予想です。平均気温は全国的にほぼ平年並みの範囲ですが、関東以西では平年よりやや低くなる可能性もあります。一年のうちで一番寒さの厳しい時期で、万全な寒さ対策が必要になるでしょう。