京都では、タケノコの出荷がこれから最盛期を迎えます。今年は3月の低温などが影響してか、昨年より出荷量が少なくなっている地域もあります。
●タケノコ掘りは大変
京都では「朝掘りの筍」が有名です。文字通り、早朝に収穫し出荷します。まだ地面に埋まっているタケノコを探し出し、「ほり」と呼ばれる片仮名の「レ」の文字に似た道具を使ってテコの原理で一つ一つ掘り出していきます。大変な労力を要します。地上に出てしまったタケノコは固く、商品になりません。土壌つくりも必要で、親竹を間引きし、冬の間に土入れをします。手入れされた竹藪は日が差し込むため、一目でわかります。
●今年のタケノコは
タケノコにとって、地面に出てくる春には適度な暖かさと雨が必要になります。京都では、今年の3月は雨量が例年の半分くらいしかなく、平均気温も3月中旬から下旬にかけて平年よりやや低くなりました。これらが影響してか、出荷量が例年に比べて少なくなっている地域があります。そのため、今年はタケノコの値段が少し高くなっているかもしれません。京都ではこれから5月上旬にかけて出荷のピークを迎えます。
●雨後の筍
今週の近畿地方は、曇りや雨の日が多くなる見込みです。17日から18日にかけては大雨になる所があり、21日も雨になるでしょう。「雨後の筍」ということわざがあります。雨が降った後、次々と筍が出てくることから、物事が相次いで現れることの例えとして使われます。今週の雨は、タケノコにとっては恵みの雨になるかもしれませんが、17日の夜は風も強く荒れた天気になる恐れがあります。暴風や高波に警戒してください。また、大雨や落雷に注意が必要です。