
<ヤクルト1-8阪神>◇24日◇神宮
阪神中野拓夢内野手(29)が今季2度目の1試合4安打で打率を2割9分4厘に急上昇させた。出塁率も3割5分8厘でトップに浮上。主軸へのつなぎ役が神宮でも輝いた。
3回2死一、二塁、ヤクルト奥川の真ん中直球をセンター前に運び、先制点をたたき出した。7回までに今季10度目の3安打猛打賞をクリアして迎えた8回2死一、二塁。今度は左腕石原の直球を右前にはじき返し、満塁を作って一挙5得点を呼び込んだ。
「いい形で打てているからこそ、詰まっても落ちるというのもあると思います。積極的に振っていけている部分もある。振りにいけているのはタイミングが合っているから。こういう状態を継続していけたらいいかなと思います」
前日23日の同カードでは8回の二塁守備でヒヤリとする場面があった。一塁走者・丸山和のスタートに対して二塁ベースカバーに入った際、交錯して左腕を持っていかれる形となった。それでも前夜に残した「大丈夫」という言葉を証明するかのように、翌日の4安打で周囲を安心させた。
打率は首位を走る広島小園に2厘差の2位。出塁率は巨人泉口を1厘上回ってトップ。40犠打はリーグ断トツ。森下、佐藤輝、大山のクリーンアップをアシストし続ける男が、ゴールテープに向けて勢いを加速させる。【伊東大介】