
いよいよ「真夏の天王山」が始まる。パ・リーグ首位のソフトバンクは21日、空路で札幌入りした。
22日から敵地エスコンフィールドで2位の日本ハムと3連戦。優勝マジック点灯の可能性もある重要な直接対決を迎える。選手会長の周東佑京内野手(29)は下半身のコンディション不良を考慮し20日の西武戦は欠場したが、日本ハム戦は出場に意欲を示した。不動のリードオフマンが新庄ハム撃破へ、北の大地で駆け回る。
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今後のリーグ優勝の行方を占う3連戦が、いよいよスタートする。22日から首位ソフトバンクと2位日本ハムの直接対決がスタート。3連戦として組まれているカードは今回が最後で、ソフトバンクには優勝マジック点灯の可能性もある。
両者の戦いは消化した19試合中10試合が1点差ゲーム。実力が拮抗(きっこう)している証しだ。ソフトバンク小久保裕紀監督(53)は「気持ちとしてはこの時期に首位争いができているということを幸せに感じながらプレーしてれくれれば」と語り、札幌行きの飛行機に乗り込んだ。大注目の3連戦になることは間違いない。
選手会長の周東もより一層の気合を入れた。「日本ハム戦は出ます」と出場に意欲を示した。今季は両ひざに加えて腰にも不安を抱えており、休養を入れながら1軍に出続けている。20日の西武戦は欠場し、この日の移動日と合わせて“2連休”をもらった。「首脳陣の方から休養をもらって『大事にされているな』というのはすごく感じます。ここから全試合は出られないかもしれないけど、大事な試合は全部出るつもりでいます」。不動の1番としてチームを引っ張ってきたからこそ自覚は十分。当然、離脱には細心の注意を払いながら日本ハムとの大事な直接対決でグラウンドを駆け回る。
周東は規定打席数にわずか足りないものの、打率3割、出塁率3割6分6厘の好成績。出場2試合連続安打中で「今のバッティングの調子はいいとは言えないけど、今年は良くない中でも相手が嫌がるようなことができている」と現状を語った。安打や四球などで出塁すればリーグトップ31盗塁の俊足も相手にとっては脅威。不屈の男は「頑張ります」と口元を締めて北の大地へ向かった。
先発も日本ハムに4試合登板して2勝0敗、防御率1・93の松本晴を初戦にたて、2戦目以降は有原とモイネロのダブルエースが控える。ともにパ・リーグを盛り上げてきた新庄ハムとの「真夏の天王山」。エスコンフィールドで昨季のリーグ王者が貫禄を見せる。【只松憲】