<全国高校野球選手権:仙台育英6-2開星>◇14日◇2回戦◇甲子園
開星(島根)は善戦およばず、初の甲子園2勝に届かなかった。
初回に松崎琉惺外野手(2年)の中犠飛で1点を先制したが、その裏に2失策が絡んで2失点したのが痛かった。その後は先発の持田聖純(3年)が踏ん張ったが5回に1点、6回に2点と追加点を許した。
1-2の3回には1死二、三塁と攻め込んだ。ここで、仙台育英(宮城)が初戦完封のエース吉川陽大(3年)を投入。このチャンスを封じられた。8回、松崎の右中間を破る三塁打で2点目を挙げ、意地を見せた。
野々村直通監督(73)は2日前に開いたミーティングの内容を明かしていた。
「当たって砕けろと、選手には伝えました。とにかくこの1試合、みんな立てなくなるくらい力をグラウンドに出し切ってほしい。『群羊駆って猛虎を攻む』ということわざを書いてね。弱くても、集団になって立ち向かえば、恐ろしい虎も何とかなるんじゃないか。その精神しかないぞと言いました」。
14年ぶりに甲子園に戻ってきた山陰の名物監督は、自身の好きな言葉を用いて選手を鼓舞していた。73歳になっても自らノックバットを手にするなど意気盛ん。令和の甲子園でも大きな存在感を示した。