
<全国高校野球選手権:京都国際6-3健大高崎>◇13日◇2回戦
健大高崎(群馬)の先発下重賢慎投手(3年)が3回4失点。「コンパクトに振ってくる」という京都国際打線相手に、直球で押しながら、要所で変化球を使う作戦で臨んだ。「投げていて嫌になるというか、やっかいなバッターが1番から9番までそろっているので、本当に強いチームでした」と振り返った。
3回の2死一塁では、京都国際の5番・山口桜太外野手(3年)に右翼線への強烈な二塁打を浴び、追加点を許した。「何を待っているかわからないというか、何でも対応してくるバッターでした」。なかなか狙い通りにはいかなかった。
入学当初はレベルの高さにあぜんとした。同級生の投手陣には石垣元気や佐藤龍月(ともに3年)ら。「メンバーにすら入れないんじゃないか」と下重。それでもライバルであり、「日本一」を目指す仲間とともに一緒に成長してきた。
「とくに佐藤、石垣には技術面だけじゃなくて、精神面やマウンドさばきだったり、自分を高めてくれたコーチのような存在です」。切磋琢磨(せっさたくま)し合い、最後の夏は背番号「10」をつけて、甲子園のマウンドに立った。「最後にこの甲子園で終われたのは仲間のおかげです」とすがすがしい表情で話した。