
<全国高校野球選手権:尽誠学園3-0東大阪大柏原>◇12日◇2回戦
尽誠学園・広瀬賢汰投手(3年)が完封勝利。夏の大会で投手兼4番打者兼主将の完封は、00年の樟南・青野毅(元ロッテ)が2回戦の浜松商戦で記録して以来25年ぶりになる。青野の前は97年準優勝の平安・川口知哉(元オリックス)が1大会で2度マークした。
投手の4番だけでも最近は珍しい。主将も兼ねる「三刀流」には14年岸潤一郎(明徳義塾)、16年藤嶋健人(東邦)、22年山田陽翔(近江)らがいたが、完封はできなかった。来年からは指名打者制度が採用され、基本的に投手は打席に立たない。1回戦で鳴門・橋本投手が1発を放った時、職場で「投手の本塁打はこれが最後かも」と話題になったものだが、三刀流の完封もこれが見納めになるかもしれない。【織田健途】
◆広瀬賢汰(ひろせ・けんた)2007年(平19)4月16日、大阪府生まれ。小学1年から「野田サザンファイターズ」で投手としてソフトボールを始め、堺・野田中では「堺初芝ボーイズ」に所属。尽誠学園では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒5。遠投100メートル。高校通算5本塁打。左投げ左打ち。