【甲子園】生まれつき左手の指がない県岐阜商・横山温大が右手１本で先制打

日大山形対県岐阜商　4回裏県岐阜商2死二塁、5回裏県岐阜商1死二塁、横山は右前打適時打を放ち同点とする（撮影・加藤哉）

＜全国高校野球選手権：県岐阜商－日大山形＞◇11日◇1回戦

県岐阜商が先制した。生まれつき左手の指がない横山温大外野手（3年）が右手1本で振り抜いた。

「7番右翼」で先発出場。0－0の5回1死二塁から打席が回った。2ボール1ストライクからの121キロチェンジアップを右手1本で振り抜くと、鋭い当たりで一、二塁間を抜けた。二塁走者が生還すると、横山は笑顔でガッツポーズ。スタンドからは大歓声が上がった。

右翼守備でも6回に前進して飛球をキャッチ。二塁手とぶつかりながらも右手にはめたグラブからボールはこぼさなかった。

横山は生まれつき左手の指がない。先天性で原因は不明だが、今夏岐阜大会ではレギュラーをつかみ、甲子園出場に貢献。今大会前には「自分みたいなハンディがある人でも勇気を与えられるように甲子園の舞台に立って、活躍する姿を示せたら」と意気込んでいた中で躍動した。