
<ソフトバンク4-1日本ハム>◇9日◇みずほペイペイドーム
日本ハム万波中正外野手(25)が激レア守備で魅せた。ソフトバンクとの首位攻防第1ラウンドの4回。海野の右前の打球に猛チャージして一塁へ転送し、珍しい「ライトゴロ」を記録した。プロ入り後は初成功となったビッグプレーでチームを盛り立てたが、試合は悔しい逆転負けでゲーム差を「2」に広げられた。エース伊藤が先発する負けられない10日の第2ラウンドは、やり返すことを誓った。
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万波が盛り上がる敵地を少しだけ黙らせ、どよめかせた。リードを3点に広げられた直後の4回1死での右翼守備。打席には右打者の海野が立っていた。その時点で「ライトゴロ」を狙っていた。
万波 ちょっとチャンスがありそうな打球が来そうだなっていうところで、いつも以上に狙う姿勢とかポジショニングの調整はしながら備えていました。
2回の第1打席で右前適時打を放っていた海野に対して、再び右前へライナー性の打球が来ることを想定。できる限り定位置よりも前にポジショニングし、一塁手のマルティネスともしっかり連携。そして、その時は来た。
カウント1-2からの5球目。2番手の生田目が外角へ投じた直球を、海野は右打ちできれいにライト前へ運んだが、万波は捕球と同時に狙いを定めて一塁のマルティネスへストライク送球。激レアな「ライトゴロ」が完成した。
万波 プロでは初めてだと思います。なんだかんだ結構、難しいプレーなんで。今日は本当に打球の強さもポジショニングも全部かみ合って、ライトゴロになったかなと思います。
意地を見せる好守備となったが、試合自体は投打がかみあわず、逆転負けで首位攻防第1ラウンドを落とした。万波自身も3打数無安打で、9回は最後の打者にもなった。
万波 とにかく明日の1試合、まずは全力で勝ちを目指す。(伊藤)大海さんが投げるので、エースで勝てるように頑張りたい。
10日の第2ラウンドは負けられない。攻守で、やり返す。【木下大輔】